【敷浪】レストラン千里浜ガーデン

高度経済成長期とリゾートの雰囲気漂う外観。

レストラン千里浜ガーデン千里浜1
リゾートマンション「ヴィラ千里浜ガーデン」1階

レストラン千里浜ガーデン

石川県羽咋郡宝達志水町宿3-29-1

自転車で40分。それなりに確信はあったものの、そこまでしていく店だろうか? しかし、いざ実物の入口を見て全てが吹き飛びました。

これは間違いない!

潮風でやられたのか色褪せ所々剥がれていますが、哀愁を帯びた寂れ感にグッときました。

ドキドキしながら自転車を隅っこに置き、店に入ることにします。

アーチにアーチにアーチ。純なエントランスホール

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想像以上! 鳥肌が立ってしまった。

実際に来るまで店内がそこまで素敵だと思ってなかったからです。

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開いた本みたいな食品サンプルケース。左が喫茶メニュー、右が食事。

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元気にすくすく育った植物。

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植物とドライフラワーの隙間にアーチがあり、緑色の椅子が並ぶカウンター席が見えます。

ひょこっとママさんが出てきて、「お好きな席へどうぞ」。

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…と言われたが、またもやアーチ。アーチ、アーチ。

めくるめくアーチがあり、カウンターがあり、その奥に広々した客席。

広々した魅惑の店内

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客席は大雑把に3つに分かれています。

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向かって左はそっけない小上がり。そっけないとは言っても、素敵なデザインのジュークボックスが置いてあります。

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そして客席の半分近くを占める茶色いテーブルと椅子。一見なんの変哲もなく見えますが、背もたれがカーブしてて、これだけの数並ぶと壮観。

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そして、向かって右の純喫茶席。

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青いベルベットの椅子に丸テーブル。ゆったりと配置されてて、一番魅力的な席です。壁際には赤のベルベット椅子、木製レリーフも。

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野性的な伸び具合の植物がジャングルとゆるやかな南国感、目隠しになり、陽の光があまり差し込まず、適度な薄暗さがキュンと胸に響きました。

千里浜の近くなのに海は見えない。窓から見えるのは庭。このギャップも素敵です。リゾート地の隠れ家的な魅力。

11時半頃入ったのですが、広い店内には私だけの貸切状態。静かに興奮しました。

BGMは雰囲気のあるイージーリスニング。素晴らしい。

ママさんがメニューを渡してくれ、エビフライ定食を注文。

さがるママさんを引き留め、すぐに店内の写真を撮りたいと言いました。こんな店そうはない、私にとっては夢のような空間。夢はいつかさめてしまう。さめる前に写真を撮っておかねば。舞い上がってました。

バーみたいな雰囲気あるカウンター

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3箇所のアーチから忍び込めるカウンター席。

現在は11時~14時のランチ営業のみですが、かつて夜営業もしていたようなので、バーとして使われていたのではないでしょうか(現在カウンターは使ってません)。

「ヴィラ千里浜ガーデン」は1974年築のリゾートマンション。こちらの「レストラン千里浜ガーデン」も1974年創業なの事なので、マンション建設と同時に誕生したのでしょう。内装は創業時から変えていないとお聞きしました。

マスターだけが動かせる年代物のジュークボックス

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蓋を開け、レコードを設置、針がおりる。

音がいい。澄み渡る伸びやかな唄声が店内を流れます。お客は私1人です。なんて贅沢な時間…

2曲かけてくれました。1曲目は『異邦人』、次に流れたのは聞いたことあるんだけど、う~ん(-_-;)なんだっけ?

「真昼の蜃気楼~♪」「私の中でお眠りなさい~♪」

ジュディ・オングの『魅せられて』でした。とてつもない名曲に感じられました。

そして、改めてレコードの音は格別であることを実感。

席に戻ると、エビフライ定食が出てました。

食事をしていたら猫と目が合う

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食べ応えがある太いエビのフライ、ご飯、酢の物、味噌汁、お茶。

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テレビを見ながら食事をしていると、植物の隙間に猫。まさかね?

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まさかのまさか。茶トラの猫でした。

窓の隔たりがある事で強気になってるのか、近づいても逃げる気配もありません。ジッとこちらを見ています。

入店後30分。12時になった途端に家族連れが1組入店。続けざまに作業着姿の男性グループ、カップル、家族、OL2人組。一気に席が埋まっていきました。

調理はマスター、接客はママさん。

さっきまでの時間が嘘のような賑わい。ママさんは店内を注文取り、料理を出したり飛び回っていました。

当初は食事の後で食品サンプルにあったクリームソーダも注文して優雅に喫茶もいいかもと思っていたのですが、今回はやめておきました。

トイレの入口にも男女別のアーチがある

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食品サンプルの上にトイレの案内があります。左が男性、右が女性。

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こんな所までアーチが!

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女性のアーチの前には古いパチンコ台が置いてありました。中はピンクの豆タイルで敷き詰めた壁。劣化もありますが、素敵です。男性は水色のタイルでしょうか?

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まだこんな素敵な店があったのね…最高の気分で賑わう店内を後にしました。

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マッチは創業時に作ったもの。

利用金額

  • エビフライ定食 1300円
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コメント

わああ、これは本当に素敵ですね……!
近くまで行っておきながら、完全に見落としていたことが口惜しくてなりません><
空間の造りそのものも凄く良さそうですし、照明もかっこいいし、
何より純喫茶席はめちゃくちゃ良いムードじゃないですか。
この空間に1人入り込んだら、そりゃあ興奮してしまいます。
絶対に行ってみようと思いながら、拝読しました。

朱鷺。半年くらいの間で、店内の様子が変わるものなのだなと驚きました。
あのオブジェがないのは、非常に残念です……。
椅子は、何らかの事情で導入されたんですかね。
写真を拝見すると、奥まったスペースにも使われている感じですよね。

エムケイ

>涼さん
涼さんも羽咋からレンタサイクルで千里浜に行かれてたはずなので、少し足を延ばせばこちらに…
空間の造りが良かったです。
営業時間が11~14なので、限られた時間になりますが、日曜日も営業してるので、いっそ喫茶店のお休みが多い日曜日に行くと丁度良いかもしれません。

DMで送った「ニューボボ」ですが、セットで行けたら…と書きましたが、どうやら夜のみの営業みたいで(おそらく)他とくっつけられると良いんですが。

朱鷺。あのオブジェは場の空気をビシっとしめるのに大きな役割を果たしてると思います(^_^;)
絶対、絶対、復活して欲しい。
椅子はそうですね。奥の外れの空間も同じ椅子を使ってますね。

電車の時間を見計らって、行ってみようと思います……!
ニューボボは逆に夜の営業なんですね。
うまく組み合わせて行ってみたいものです。
色々情報をありがとうございます!

エムケイ

>涼さん
行きにくい場所ですが、もっと行きにく場所は他にもあるので、案外簡単に行けるかもしれないですね。
自転車じゃなくて敷浪から歩いても行けそうですし。
ニューボボはその場で見た外観はもの凄く素敵だったんですが、いざ撮った写真を見ると、結構平凡でした。
でも店内素敵そうな気がする。
私もいつも涼さんからは色んな情報いただいて助かってます。
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エムケイ

ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。

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