まず立地が不思議。
石川県七尾市古府町10
国道沿いにありながら、目立たずひっそりしているのです。
七尾駅から延々と自転車を漕いでここまで来ました。
すぐ見つけられると思っていたら、一体どこにあるの? 何度も周辺をウロウロ。
これか? これしかないよね? 喫茶店だよね?
木に囲まれた駐車場がある一軒家があり、喫茶店はここしかありません。だけど看板がないの(^_^;)。
たいてい国道沿いの店は、ドライバーの目を引くために、背の高い大きな看板を出してるものですが、何もありません(^_^;)。
まあ、ここしかないよね。敷地内に足を踏み入れ、一軒家に近寄ってみる。
営業中の札があり、やっぱりここよね? ホッとするも、中がうかがい知れぬ薄暗い扉。しばし逡巡しつつ、営業中の札もあるし大丈夫よね? 扉を開ける。
頭上には小さな螺旋を描く照明。
青みを帯びた薄暗いカウンター。
店の真ん中は3連アーチで仕切られており、段差で少し低くなった窓際にはテーブル席がある。窓には厚手のこっくりとした濃い赤のカーテン。それほど広くはないのですが気品と重厚感が感じられます。窓の端の席では新聞を読む先客。
しかしお店の人はいない。
とりあえず低くなった窓際のもう片方の隅のテーブルに座ってお店の人を待ったのですが、全然出てきません。
呼びに行った方がいいよね?
カウンターの前に立ち、奥に向かって何度か声をかけたらマスターが出てきて、「食べ物はやってませんが」。
もちろん大丈夫(^_^;)。半ばそう言われる事を予感してた気がする。ひっそりしていたので、なんとなく。
青い花の一輪刺しが健気でいじらしい。メニューを手に取った。
☜雨あがり☜雨あがり☜雨あがり☜雨あがり☜雨あがり
看板はないのに、メニューでは店名アピール。「雨あがり」モチーフが連続してる。
先行して訪れた涼さんは「ファンシーケーキ」に興味を持ってました。たしかに気になりますね。
「アイスコーヒーはやってない」との事(季節的なもの?)、ブレンドコーヒー(ホット)を注文。
コーヒーを淹れる気配を感じながら、窓から外を眺める。国道沿いとはいえ、ほんの少しの差で隠れ家的立地。絶妙よね…
カーテンにはフリンジも付いてます。
床の模様もクラシカルで優美。
こじんまりとした空間に純喫茶要素がギュッと詰まっていて美しく、少し緊張します。
コーヒーは程よい酸味で美味。
BGMは大きめの音量で世界観に浸れるイージーリスニング。
コーヒーを出した後、マスターはカウンターの端の目立たぬ席に座っていました。
私以外に先客は1人。たびたび席を立ち消えてゆくのですが、ドアに禁煙の札があったので、外にタバコを吸いに行かれたのでしょう。
「雨あがり」に入ったのは、カラリと晴れた天気の良い日。マッチを裏返すと虹の絵でした。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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