あれから1年。
上州富岡は今もあの時と同じ輝きを保っているだろうか?
富士屋を出てから日が沈むまでの1時間、取り憑かれたように富岡製糸場周辺を歩き回った。
富士屋は角に建つ。
ここから西銀座通りをふらふらと歩いた。
どんなに無我夢中であっても、私という人間は一度歩けばその街を知り尽くしてしまうので、方角と通りの名称をも誤ることなく、1年以上経ってもこのように正確にスラスラ書ける。
え、本当?
何言ってるの。そんなわけないじゃない。
こちらを参考に、撮った写真と自分の中でもやもやしてる曖昧な記憶を照合させ、頭を整理しながら書いた。
以降目を血走らせながらマップを確認し書いていくので、ご了承のほどを。間違いを見付けた方は指摘してください。
この富士屋の西にある西銀座通りで「金龍」という店を見付ける。今見ると、特に惹かれる要素はないのだけど、しつこく何枚も写真を撮っていた。
少し先の角で左折すると、威圧感たっぷりの「割烹 藤屋」。
真っすぐ進むと、
ブロック塀に囲まれた何かがある。雰囲気が五反田の海喜館と似てる。
で、なんだったかの飲食店らしき「民俗村」。
「餃子 つたや」
逆光で真っ黒に潰れてるけど、「末広通り」。
たしか西銀座通りと平行し南にある通りじゃなかったかな。アパートみたいな?
サーモンピンクみたいな建物が並んでるけど、もしかして富岡製糸場? それにしては、ちゃちい。
純喫茶に多いニュー○○系の店名の「ニューバロン」。パーマネントハウスって表記は初めてみた。
渦巻き看板の下にサロメの絵をシュールにしたような顔の看板が付いてる。
毎度のことながらレトロな美容室は、純喫茶と錯覚させられる。
ナショナルの鮮やかな看板は電器屋さんかと思いきや「新井ポンプ店」。ポンプ店?
ちょっと歪んでる? 渋い建物。国道254号線に出た。
国道254号線沿いを東に向かって歩いた。ザーッと老舗っぽい古い店があり、なんとなく記録的に写真を撮ってみた。
「山田書店」はどこにあったんだっけ? これも国道沿いだったかな?
わき道にそれて、あれこれ歩いてたら、「富岡製糸場近道 富岡銀座通り」の案内板を発見。
銀座と名の付く通りは気になるよね? 行ってみよう。
さすが銀座だけありそこそこ賑わっている(富岡基準)。「金融と質の店 紀伊国屋」の看板の内容が絶妙に時代がかかっていて、妙にテンション上がる。
「御金処」とか「電話格安で売ります」とか。
わき道の細い路地には、スナックの看板と猫。好物の風景。
だけど、スナック街に行ってもねえ……。そっちはスルーし、銀座通りを富岡製糸場方面に直進。
「いとう食堂」
ここは現役ではなさそうだけど、やっぱり富岡には食堂が多い。
「富士屋」に再会。まだ営業中。
ここからが、どこをどう歩いたのか覚えてないんだよね。
ゴチャゴチャと細かい道に迷いこみ、怪しいオーラに引き寄せられたような記憶が。
歪な形をした妙なスナックもどきの店舗があったり、
キーコーヒーのロゴが入ってるけど、絶対、純喫茶じゃないよね?と突っ込みたくなるような「喫茶 フレンズ」があったり(不純喫茶?)。
しかし、吉原に多い情報喫茶とも違う雰囲気。
いいね~ 盛り上がってきたところで出会ったのが、富岡最強極上物件。
「アルバイトサロン ザ.ブルームーン」
これは凄いよ! 心臓止まるかと思った。
世界遺産のすぐそばに、こんないかがわしい建物が残ってるとは。奥深いな、富岡。いや、本当にいかがわしいかは知らないよ。あくまでもアルバイトサロンの響きと、艶めかしいピンクの外観とネオンのコンビネーションで決めつけてるだけなんだけど。
私にとっては、このアルバイトサロンこそが世界遺産。
富岡は本当に素敵な街だ。また行かないと。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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