とうとう来たよ。
茨城県の最南東、最果ての地・神栖(かみす)。
まず1軒目は、神栖市文化センター前の「ポピー」。
茨城県神栖市溝口635-2
神栖は電車が走ってないので、高速バスを利用。
朝7時に東京駅から「はさき号」に乗り、90分後に神栖市役所で下車。そのまま国道124号線沿いの商工会館や消防署のモダンな建物で足を止めつつ、店に着いたのは9時。
白い建物の前には車が3台。
ドライバーの目を引く大きな看板。偶然見付けて入るお客さんもいるのかな……。
わあああああ! これは! とてもいい……。
早くも神栖1軒目にて確信。これ以上の喫茶店には出会えないだろう。
入ってすぐ、純喫茶巡りを始めた頃のピュアな感情が一気によみがえった。何年も純喫茶巡りをしていると、妥協が多くなる。たいして良いとも思っていないのに、無理やりいい所探しをし、無理やり自分を納得させたり。だけど時々思う、それって意味ある? 好きな店だけを好き、と言いたい。
ここは入った瞬間から、店を出るまでずっと魅了されっぱなしだった。内装もいいし、流れる空気感も良い。BGMはムードのあるイージーリスニング。
わざわざ神栖まで来て良かった!
失礼ながら、こんな僻地ともいえる辺境の地に、それほど素敵な喫茶があるわけない、と思っていたフシがある。こんな素敵な喫茶店がひそんでいたとは、神栖あなどり難し。
しかし、周りのお客さんといったら……。店内をまったく眺めていないし、平然と普通に過ごしている。純喫茶に居ながら、純喫茶に興味がないのだろうか? それとも私が変なだけ?
椅子は店内の印象を大きく左右する。こちらの椅子は何種類かあり、70年代風でレトロモダンな格好の良いもの。
そのせいか、すべてが素敵に映った。
窓辺のカーテンの風情。射し込む光線具合。控えめながら、純な照明。飾ってあるセンスの良い絵画。テーブル席とカウンターの間には、生々しい野性味あふれる木が一本。優雅にフワフワ漂う存在感たっぷりのススキ。
そして、
ポピーの花。
窓際の特等席にはお客さんがいたので近寄れなかったが、パーテーションにはガラス製(アクリル?)のポピー。ピチピチ跳ねる魚の口に挿してあった。ポピーなだけに、ポピーなのね。
店名にちなんだグッズを見付けると、嬉しくなる。店主の店名に対するこだわり(心意気)を感じるからだ。純喫茶度も一気に上がる。
こちらには、店名を冠したメニューもあった。ポピーサンドウィッチ。
中身が何なのか書いてないが、分からないからこそかえってワクワクする。出てくるまで想像するのは楽しい。
と言いながら、モーニングセットに目移りしてしまう意志薄弱な私。
お得さ(安さ)に惹かれ、モーニングセットを注文。
トースト、ハムエッグ、サラダがワンプレートに乗って登場。醤油も添えて。朝一番なのでコーヒー。
不思議なのはトースト。バターもマーガリンも付いてこなかったし、パンにも何も塗ってなかった。これがポピースタイル? まあ、これはこれであっさりしていいのか。いや、そんなわけないでしょ。やっぱり塗ってあった方が……。
マッチは可愛いピンク。
ポピーより桜を連想させる。というか、そもそもポピーの綴りはpoppyでは……?
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
コメント
ねこもみ
本日、久しぶりにポピーへ行ってきました。
エムケイさんの書いたポピーのブログの内容を伝えたところ、
「こんな古い店なのに恥ずかしいな~」と言いながらも喜んでおられました。
モーニングのトーストについて伺ったところ、薄く塗ってあるそうです。
「本当はジャムとかあったほうがいいと思うんだけどね~」と仰ってました。
2019/04/09 URL 編集
エムケイ
お店の人に教えたのですね!
でも嬉しいです。
モーニングのトースト、薄く塗ってあったんですね?
そういえば、ほんのりバターの味が(笑)。
ジャムはあってもなくてもいいと思いますよ。
お店が超素敵なので。
こちらのお店、今でも時々思い出して、また行きたいな~なんて夢想してます。
本当に良かったです。
2019/04/11 URL 編集