新潟純喫茶巡り2軒目は「COFFEE SHOP カラカス」。
新潟市役所の近くにあり、最寄り駅は新潟駅よりも白山駅。っていっても白山からも離れてるんだけど。散策を兼ねてシャモニーからてくてく歩いた。
新潟県新潟市中央区東中通1番町204
導入の文章はシャモニーに比べるとテンション低めで冷静に思われるかもしれないが、こちらの店にも思い入れがある。
2014年11月。何をとち狂ったのか、白山駅で下車し徒歩でシャモニー古町店に向かった。夕方過ぎだったので今のような夏だったら明るかったに違いないが、冬は日が暮れるのが早い。大きな通りを中心に歩いていたとはいえ、すっかり暗くなっているので見るものも特になく、ただひたすら歩くだけ。その途中で出会ったのがカラカスだった。
センスのある字体が素敵で、暗闇の中で必死で看板の写真を撮り、いつか来ようと心に温めていた。
今思いだしても白山から古町までは遠かった。途中でうんざりした。それなのに入る店を間違うし、もうさんざん。シャモニーにしてもカラカスにしても、思い入れの正体は未練と執念である。
しかし動機は美しくないが、その執着の対象たる純喫茶はとても素敵だった。
並べた写真だけで充分伝わる、と信じて。
しっとりした大人な空間の純。
こじんまりしてるので、それゆえ雑然としている箇所が少しでもあれば、たちまち綻びが生じるが、手入れが行き届いていて美しい。
テーブルは2つだけで、革張りの茶の椅子が艶々している。テーブルには花。
経年による蓄積の結果か、元は白だったであろう壁は茶に染まっている。表面が平らではなく、凸凹があるので凸の部分が茶色、凹の部分が白。これが深みを増している。
カウンターも一際魅力的だった。鍵穴を変形したような個性的なまるいカーブを描いている。
少し大き目の音量でクラシック音楽が流れていた。
外観からして中もある程度素敵だとは想像していたが、思っていた以上だった。入って良かった!
ところでメニューは?
カウンターに居るマダムに聞くと、メニューというものはなく、あるものはコーヒー、アイスコーヒー、カフェオレ程度なのだとか。
「コーヒーお願いします」
「ホットでよろしいですか?」
「はい、ホットで」
少し待って出てきたのは、金色の縁取りがキラキラした美しい模様のカップ。
一口味見すると苦味が強いため、砂糖とミルクを入れたら丁度良い味になった。
ふと横を見ると壁にはこんな張り紙があった。
18歳と81歳の違いは、若者と老人の違いとも置き替えられる。
これがなかなかうまいこと言ってて的を得ていた。へー。「2.心がもろいのが18歳 骨がもろいのが81歳」「3.偏差値が気になるのが18歳 血糖値が気になるのが81歳」等。
こちらはお客さんが置いていったものなのだという。
カラカス(carecas)はベネズエラの首都。
※「純喫茶の店名を10カテゴリーに分類」の「8.国名・都市名・地名」に該当。
2年半前に夕方過ぎに通ったら閉まっていたとマダムに話すと、昔は18時頃まで営業していたが、だんだん早く閉めるようになったそうで、現在の営業時間は7時30分から16時まで。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
たきじん
2017/07/24 URL 編集
エムケイ
営業しててくれて凄く嬉しかったです。
たきじんさんを感動させたなんて光栄です。
ブラックで美味しいコーヒーもいいですが、砂糖とミルクを入れて美味しいコーヒーもいいですよね。
営業時間16時までと言ってました。終了時間は早くなったけど、開始時間は変わってないみたいです。
2017/07/25 URL 編集
たきじん
2017/07/26 URL 編集
エムケイ
意外です。無休の喫茶でも元旦はたいてい休みなので凄いです。
>「明けましておめでとうございまーす!」
元旦に喫茶店に入るとこんな感じなのですね。
年末年始、お盆には喫茶店に入ったことがほとんどないので、お年賀をいただいたことも数えるほどしかありません。
というか一回だけ。お年賀タオルが余ってたということで、夏にもらった(笑)。
2017/07/27 URL 編集