京成線新三河島駅前。明治通りからわき道へそれる。いかにも地域密着型といった純喫茶がそこにはあった。ものすごく入りにくい。一見をこばむオーラがむんむんで、一瞬だじろぐ。が、「喫茶 白樺」「喫茶室 白樺」にまぎれた「和風喫茶 白樺」の看板を目にし、観念した。
東京都荒川区荒川5丁目18近辺 (京成線新三河島駅前・明治通りからわき道へ少し入る)
閉店
観念せざるを得ない。
というのも、同じく京成線市川真間の「和風喫茶みかわ」の和風っぷりにヤられていたので、和風喫茶を目にすると反射的にめくるめく空間を連想してしまうからだ。パブロフの犬状態。
でもそれもあながち間違いじゃなかった。
どこかのひなびた温泉宿みたい。ピンクの薔薇の造花が1輪、こけし。物悲しく、切ない。
紫×白のパーテーションで区切られている。奥にはゲーム機のテーブルが並ぶエリア。ゲーム機は和風とは言えないが、和風喫茶ならこれもあり。
緑っぽい床は石? ひょとしたら、内装にお金かかってるかもしれない。
天を見上げる。天井の照明もどこか障子みたいな和風なもの。
実際、壁際は障子。その向こうは飾り棚になっていた。
きっとメニューはないんだろう、とマダムにコーヒーを注文した。あとから「あるもの」で隠れたメニューを見つけた(これについては後述)。
真っ白なカップもどこか高級そうに見える。
いちいち高級そうに見えてしまうのは、理由があります。
実は入ってすぐに池があり、錦鯉が泳いでいるのを見てしまったから。つかみが重要というか、第一印象でノックアウトされてしまった。丸々と肥えた錦鯉が7~8匹ほどゆらゆらしていた。
それにしても、この和風喫茶居心地良すぎです。店内はストーブでぽかぽか暖かいし、ゆるめのクラシック音楽と時計がコチコチと刻む針の音。かすかに電車のゴトゴト走る音も聞こえてくる。眠気におそわれ、ストンと数分間眠りに落ちてしまった。
お店のマダムは70歳代くらいかな? パーテーションの向こう側からテレビの音に混じって、常連のお客さんと世間話をするのがぼんやり聞こえる。あぁ…、子供の頃、こんな光景どこかで見たような。非常に癒される時間でした。
これはテーブルに置いてあった小物入れ。
メニューを隠していた「あるもの」です。チラシで作った自家製。よくみるとタワーマンション販売のチラシみたい。このあたりもどんどんマンションに変わっていくのかもしれないな、と少し寂しい気分に。
気になる方は早めに行ったほうがよいかも…。「ナルビ」という純喫茶も近くにあります。
和風喫茶 白樺マッチ (2011年冬)
エムケイ
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コメント
純喫茶にぃ
ゲーム機エリアに障子エリアなんか和風喫茶には標準装備?
和風喫茶って普通に喫茶店な内装にしないであえて和風にするから、
いちいちお金のかかりそうなアイテムが置いてある率が高そうな気がします。
池の鯉の世話するのに何杯コーヒー売ればいいんだろうと、
野暮なこと考えてしまいました。
コーヒーといえば、外に出てるNicos Coffeeの看板、
見たことないブランドなので調べてみたら宮内庁御用達とかいうのが出てきました。
何気に高級なコーヒーなのかもしれませんよ。
素で行ったら入れたかどうかわかりませんでしたが、
これだけ予習しておけば喜々として入れそうです。
コーヒーになんかもう1品頼んでみようと思います。
2011/02/13 URL 編集
エムケイ
和風喫茶は普通の喫茶店以上に内装にお金かけてる率高そうです。和風をあえて名乗るからには和風っぷりに磨きをかけるのでしょう。池の鯉の世話に珈琲何杯…。うーーん、鯉の方がお金かかってそう。思いましたが、純喫茶の経営をされてる方って、元々お金持ちなのか、あるいは本業が別にあるか、かも。みかわなら麻雀店かな?
にぃさんの言う、「客をほっておく」店なので、入ってみてください。
壁に浮世絵のジグソーパズル掛かってました。浮世絵も和風必須? あと、チラシの小物入れにマッチが入ってましたが、なかなか素敵なのでお忘れのないよう。
2011/02/13 URL 編集