訪れるなら夏。長野の冬の寒さを想像し漠然とそう考えていたが、時すでに遅し。
長野市の善光寺近くにある「画廊喫茶 ロートレック」は、夏を待たずに閉店していたのだった。
ここ1週間ほど8月とは思えないほど寒く、夏が終わってしまうと焦り、急に思い立ち準備を整え、朝早く新幹線に乗った。長野着8:41。長野電鉄に乗り換え、善光寺下着9:14。
なんとも老朽化した駅でカビ臭ささえ漂うほどだったが、改札口から地上出口まで延々と続く信州を描いた壁画には、旅情をそそられた。
ロートレックに行った方から以前メールをいただいていたが、前日また読み返した。それを再び頭の中で反芻しながら、ロートレックに向かった。
遠くからも目を惹くくすんだ黄色の看板。
まだ時間が早すぎたか? それとも臨時休業か?
営業している気配がないため、おそるおそる近寄ると……
「貸店舗」の後に続く、
旧ロートレック店
画廊喫茶ロートレックは閉店していた。
TEA ROOMとGALLERYと2手に分かれたドア。
2F画廊催物ご案内の下に、「地方文化に尽善させていただきましたが、都合で」と読み取れる。その後が剥がれかけているが、閉店の挨拶が出ていたんだと思う。
正面にそびえる雰囲気あり過ぎる建物。想像した以上に趣があり、しばらくその場を離れることはできなかった。
ギャラリーに続く階段が窓から見える。あの階段を上る自分の姿を想像した。
側面のアールのついた窓にはカーテン。外の花壇には植物と西洋風彫像。
窓からの眺めを想像してみた……。
画廊喫茶ロートレックの閉店は5月末。善光寺御開帳の終了に合わせたのだそう。
エムケイ
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