八王子は、多摩地区の熱海だと思う。
あくまでも純喫茶視点の比喩ですけどね。続々と出てくる純喫茶。
今回ご紹介するのは、八王子駅北口「布屋パーラー」。昨年夏、八王子に行った方から教えていただいた。思った以上に駅前だったことに、驚き。
東京都八王子市旭町10-6
※2016年3月26日閉店
うーむ。近いには違いないけど、少し迷った。
純喫茶探しの憎き敵・ペデストリアン・デッキ! 目と鼻の先の距離にも関わらず、大きくそびえ立ち、視界を遮る。方向音痴の私にとっては邪魔くさい。
あちこちグルグルし、結果、駅から15分かかって、やっと看板を発見。
パン屋併設喫茶。ここは、バス停の前で、駅に向かう降車客の人波に逆らいながら、店先へ。
お店の方からのメッセージは手書き。字体が味わい深い。
最初は、いわゆる「イートインスペース」を想像していた。
ところが、実際はキチンと独立した喫茶店だった。喫茶担当の方は、小森のおばちゃまに雰囲気が似た、感じの良さげな女性。
臙脂を基調としたオーソドックスな純喫茶といった趣。
ラジオが流れる店内。それも、TBSラジオ。音量大きめ。
空いていたからか、「どうぞ、どうぞ」。奥の4人掛けのテーブルに案内された。
まだまだ寒いですね。ほかほか熱いおしぼりが嬉しい。
パン屋さんは朝早い。布屋パーラーさんも朝早く7時半スタート。モーニングは11時まで。旅先でできるなら、日常でも、と思い、今回頑張ってみました。
モーニングセットは2種類。
少しお値段張るけど、サラダが付くということで、Bセットに。
木製の専用トレイに乗ったモーニングセット。内容をメモ(左上から時計回り)。
きちんとメモしてないけど、このBセットは「パンセット」という名前(だったはず)。バタートーストセットとか、サンドウィッチセットとか、調理済の状態をセットの名称にするのが普通なのに、ここでは漠然と「パンセット」。
まさか、食パンとかロールパンそのものが出てくるんじゃ…
…と思っていたら、出て来たのが、盛りだくさんのトースト。
まず向かって右がトーストのサンドウィッチ。中身はハムとレタス。
そして、向かって左のトーストはいわゆるトースト。なぜか左端の1切れだけにマーマレードが乗っていた。なぜ一枚だけ?
残り2切れは、多分バタートースト。あまりバターの味のしないトーストだった。これはこれでパンそのものが味わえたので、良かったですけどね。パン屋さんだけに、色々なトーストを味わえるセットだった。
コーヒーはサイフォンだろうか? スッキリした味わいで、美味しい。
棚には新聞もあったが、スポーツ新聞ばかりだったので、特に手に取ることはなく。
お手洗いには、トイレットペーパーを利用した造花アートも。そこにある物を利用する、という生活の知恵が純喫茶ならでは。
想像ですが、八王子駅前、バス停の前という好立地に構えるパン屋さん、しかも喫茶も営む、ということからして、かなりの歴史があると見受けました。
使い込まれた木製のテーブルの四隅には、このような美しい模様も入っていた。大事に使っているように見えました。
11時が近づき、それほど広くない店内に、後から続々とお客さんが入ってきた。
「ハンバーガーセット」を注文する若い女子。ランチタイムがそろそろ始まる。ビーフシチューもあるらしい。私の「また」は大して当てにならないけど、少なくとも、帰り際にはまた来ようと思った。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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