あの眩し過ぎた夏の日。
千葉県四街道市大日325-26
外は灼熱。
照り付ける太陽から逃げこむと、店内は真っ暗。
雰囲気のある女性の絵、スッと美しい線を描く照明、茶色い木の椅子。
入口は狭いものの奥行きがあり、カウンターの前のテーブルがママさんの定位置。
その奥にも席があるように見えますが、騙されてはいけません。きっと鏡に映っているだけでしょう。
見上げると、昭和のキャバレーみたいな球体が集まる華やかな照明もあります。
照明はすべて明かりが消え、店内には色がない。
ドアには「珈琲専門店トップ」の店名と人をイメージしたロゴが反転。
モノクロの世界。
BGMはラジオとイージーリスニング。
独特の寂れ感が琴線に触れました。
ここまで努めて冷静に店内の描写をしてますが、あまりにも私のツボにハマりまくり、心の中でときめいていたのです。好き……
こちらはドドメ色さんに初めてお会いした時にお勧めされました。
もし苦手な点を一つだけ挙げるとすると、古い喫茶店特有の匂いでしょうか。
これさえなければなあ…しかし、我慢できないほどではありません。
建付けが悪いのかドアは半開きになっており、風でカタカタ音をさせていました。
「珈琲専門店」なのでコーヒーを頼むべきかもしれませんが、夏の純喫茶巡りでコーヒーを飲み過ぎると具合が悪くなることがあるので、コーヒーしか無い店以外は別のものを頼むようにしています。
外の食品サンプルに、いちごミルクフラッペがあったので入店前にチェックしておきました。
ただ、古い喫茶店ではサンプルやメニューにあっても、いざ注文すると、「ありません」と言われることがありますが、こちらはすんなり注文が通り拍子抜けしました。
これは見た目が可愛い。
器の底の丸くなった部分に粒々になってる部分がいい。
帰り際にマッチをもらいがてら店内撮影の許可をとるべく、それまでカウンターの前の定位置に座っていたママさんに声をかけると、驚くほどママさんに歓迎されてしまいました。
照明に明かりが!
奥の鏡に映ってるだけと思っていた部分が、現実だった事も知る。
以前はイトーヨーカドーがそばにあって、団体さんがそこに座っていたそうです。
ママさんはとにかく気さく!親切! また来てね、と帰りに電車内で食べる用のお菓子もくれました(笑)。
また行きたい……
ずっと頭の片隅にあったのですが、なかなか現実にはせず、3年経ってやっと暑い夏の夜に再訪問。店内は昼間とはガラッと雰囲気が変わり、モノクロから暖色に包まれていました。
そして、あの時苦手だった匂いが消えています。無臭。
ママさんはカウンターの中。例のママさんの定位置には常連のお客さんが座り、カウンター越しに世間話をしています。なんとなくあの時のお客だと言えず、黙ってコーヒーを飲んで店を出ました。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
ねこもみ
2年ぶりぐらいに行った時も覚えてくれてて、とても歓迎されました。
また行きたいと思う場所です。
2022/07/20 URL 編集
エムケイ
2年ぶりに訪れて覚えていただいたんですね。
私もまた行きたいです。
2022/07/20 URL 編集