【柏】炭焼きコーヒー店　朝焼

途中、プチコリアンタウン的な余所者が安易に足を踏み入れ難いディープな匂いのする界隈を間に挟む。その残像のままこの朝焼に対面するといかにも怪しげに見える。

のぞき見不可な窓を覆う植木、外部の目を遮るスモーク。これは極力一見客を排するアピールなのでは？

ところがその手には珍しく営業時間と定休日は看板にしっかり明記している。

営業案内はもう１つある。金属製のしっかりしたもの。だが、よく見ると、PM70：00までとある。これは突っ込むべきなのか？　敵(?)は果敢な勇者を待っているのかもしれない。

さて、入店。

入ってすぐ右手に電話ボックスがある。

なぜボックス内に船の舵が？

想像とは全然違った。外からはスモーク越しにぼんやりランプが見える程度だが、店内はむしろ明るい。明るすぎるくらい。

窓辺のタイルはパステルカラー。ペパーミント。

さらに奥には一段高くなったエリアもある。

駅から離れた目立たない場所なのに後から数人のグループ客がここに座った。

一番おそれていたのは店主のキャラクター。もしかしたら気難しいのではないか、と。ただ、これも結果から言えば杞憂に終わった。気難しくもなければ、無茶ぶりをするような個性的すぎる人でもない。

人当りが良く、気さくな、拍子抜けするほど腰の低いマスターだった。

この日何杯目になるだろうか。できたらコーヒー以外の飲み物が良かったが、庇に標榜する炭焼きコーヒーのイメージが強く、結局コーヒーを頼んでしまった。

注文すると豆を挽くところから始め出てくるまで少し時間がかかった。

シンプルな白いカップ＆ソーサーで出てきたコーヒーは濃く、美味しい。ガツンとくる系。これは純喫茶巡りをする者の宿命かもしれないが、軒数を重ねた後に飲むには濃厚。できたら1軒目でここに来たかったな。

値段は350円。

この店に来たからには絶対訊いておきたかったことが２つ。

１つは朝焼という店名の由来。とはいえ、なんか色々話してる中で情報が頭の中で混ざってしまいうろ覚えなので、ここに書くべきか迷ったがやはり書いておこう。たしか柏出身のフュージョンバンドのカシオペアの曲名だとか……。繰り返しになるが、記憶がいい加減。
※カシオペアは柏出身ではないと読者の方から指摘がありました（2015/04/12）。

あともう一つは外の営業案内。「PM70：00までになってましたが？」と訊くと、「あれ消えちゃったんですよね」との返事。そのときは「あー。そうなんですね」と調子を合わせたが、もう一度外で見直したが、どうしても確信的にしっかり書いたものにしか見えなかった。