この時期、朝は暗く寒い。
正直言うと、早い時間に家を出るのは苦行だが、いざその場に来ると、すべて吹き飛ぶ。なんて、すがすがしいんだろう! 来て良かったと心の底から思う。ああ、この幸せをおすそ分けしたい。
さて、今回モーニングする喫茶店は溜池山王の「イーグル」。
東京都千代田区永田町2-4-11フレンドビル1F
喫茶イーグル
2018年2月23日閉店
翼広げ迫りくる、怖いくらいリアルなイーグル。
外堀通りを挟んで斜め向かいには、コマツビル地下商店街に「シーザー」もある。どちらもなんだか強そうだ。
ここは首相官邸の裏手に位置するので、癒しの空間・純喫茶であっても、権力や強さを誇示する店名が好まれるのかもしれない。
ここもまた純。
普通すぎる外観からは、リアルな看板以外特別魅力を見いだせなかったが、内装は純喫茶そのもの。低めの渋い赤の椅子は好み。背もたれにはクラシカルな型押し模様も入っている。
大箱まではいかないものの、ほどほどにゆとりのある広さ。8時ピッタリに入店したが、すでに先客2名。もしかしたら、こちらも営業時間前から開いている“フライング開店”の店だろうか?
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モーニングは8:00~10:00
2種類あったが、スペシャルモーニング(680円)は私には贅沢すぎるため、オーソドックスな550円の方にした。
これは嬉しい! 専用の木製プレートに乗って登場。ゆで卵は優雅にエッグスタンドにて。
もう、この見た目だけで食べる前から100点満点。
ただ、トーストは厚焼きなのは嬉しいが、パンそのものが少し甘く、食感があまり好みではなかった。コーヒーは普通に美味しい。
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以前は純喫茶での読書は持参した文庫本だったが、最近の読書の対象は“メニュー”である。
メニューにはお店の個性がぎっしり詰まっている。そこからあれこれ想像するのが楽しい。
どうやらこちらはランチが勝負の店らしい。カレーは秘伝のもの、ナポリタンは2日煮込んだソースを使用とメニューに記載があった。料理自慢の様子。
面白いのはトッピング。納豆だとか、ハムカツだとか、プラス料金で付けられる。
そして、細かいところまで熟読すると、シーザーと同じくランチはおそらく戦争……。
「12時~13時は混雑するためパソコンの使用禁止」「1つのテーブルを4人で使う場合は100円引き」等、ランチタイムに関するルールが記載されていた。
(12時~13時以外はパソコンの使用OKなのだろうか? だとしたら場所柄良心的な店かも)
(100円引きは1人につき100円? もし4人で100円だと1人頭25円か。ショボいな)
お店の人に聞けばいいのに、心の中でひとりツッコミ。
あと、これ。
「1人一品以上注文。しない場合は520円」
微妙な端数が気になる。
先客は早々に出てしまった。かすかなジャズが流れる中、静かな空間を1人貸し切る。束の間の贅沢な時間。
やっぱり朝の喫茶店は素敵。
「お厚いのがお好き?」
1971年創業。45周年記念で期間限定のトッピング・ハムカツの案内も出ていた。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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