駅前にあるから「ステーション」。ド直球。昭和の純喫茶らしく実に分かりやすい店名です。
香川県東かがわ市三本松1152-6(三本松駅の前)
高松に着き即、JR特急うずしおに乗り36分。
三本松駅を出るとすぐ純喫茶「ステーション」はあります。
もの凄く素敵な純喫茶だと聞いていましたが、実物を目の前にして我を失ってしまった。どっしりとした風格、威厳。
ステーションのSの頭文字の入った入口に震えます。
とんでもない所に来てしまった……
ここは別格だ。重厚感、ゴージャスさ、装飾の凝り具合。震えおののいてしまった。
言葉なんていりません。行けば分かります。旅の印象を決定づける一軒目がこの喫茶店で良かった。
空間が2つに分かれていて、左側のカウンターのあるスペースはお店の人と距離が近いからか、先客の常連さん。右側の広いスペースに進んだ。
こりゃ、本物だ。
壁にはゴールドの六角形。更にその中にも細かい六角形の模様が入っていて、蜂の巣を思わせる。建物の外壁も細かい六角形の模様でした。
黄色く光るライトは蜂蜜の色。下の部分が鋭く尖っていて、触ったら痛そう。蜂の毒針を想像してしまった。
奥の壁には英雄ナポレオン。
角度により見え方が変わる。
BGMは静かなイージーリスニングでした。
一つだけ残念なのは全体が見渡せない事。スチールの棚が真ん中に置いてあり、微妙に六角形が隠れてしまう。移動しませんか?
シュッとしています。
ラインナップは邦楽。
地元の高校野球の写真も飾ってありました。
最高の気分でモーニングを注文。時間ギリギリに入ったからか、ゆで卵を切らしていたので、目玉焼きを焼いてくれました。
アイスコーヒーが斜めのグラス。ストローは黒でした。
常連さんが帰ったので、そちらのスペースの写真も撮らせていただきました。アメリカンな雰囲気。
3年前に雨漏りがして天井や床を直しているそうです。
窓辺には鬼瓦。
旧国鉄が津田から三本松まで延伸開通した当時、小学校長を退職した先々代が昭和3年に建てたものだ。
〇に三は家紋。
完成当初は運送会社の事業所として使われたが、その後、金融機関の事務所を経て、喫茶店としてオープン (中略) 三本松が東讃随一の商都として栄えた趣を色濃く残す。店内は内装のほか、調度品もほぼそのまま
駅の目の前にあるから「ステーション」。単にそれだけだと思っていましたが、三本松駅との結びつきが非常に強い。100年近くも見つめ合っているのですから。第二の駅舎的存在ですね。
純喫茶をオープンしたのは昭和43年。半世紀以上の歴史があります。商都として栄えていた時代は、駅前ですし、昔は待ち合わせや打ち合わせ等で賑わっていたんでしょう。今は駅前に人の姿がほとんどありませんし、車は通り過ぎるだけです。良い意味だと長閑。
古めかしい消火栓が意味ありげに佇んでいます。
レースのカーテン越しに反転する「Station」と駅舎。
マッチの側面には「大川郡大内町三本松駅前」と記載されています。2003年4月1日に大川郡引田町・白鳥町・大内町が合併し、東かがわ市になった。合併する前は大内町でした。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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