純喫茶には、たまに乙女心をくすぐるメニューがある。
たとえば、ウィンナーコーヒー。ウィンナーコーヒー? あのホイップクリームを浮かべた、ウィーン風のコーヒーのこと? それって、別に普通じゃ?
いーえ! ただのウィーン風コーヒーではアリマセン!!!
クリーム部分が薔薇の花びらの形をした、乙女チックなウィンナーコーヒなんですから。
東京都三鷹市上連雀2-3-5
私は薔薇の花が好きだ。
正確に言えば、薔薇の花の「形」が好き。美しいと思う。
ここで、ひとつ。汚点というか、隠していた恥ずかしい過去を告白しよう。
子供の頃、少女漫画を書いたりしてました(笑)。登場人物は日本人ではなく、西洋人の美少女。きらきらゴージャスなドレスを着て、縦ロールの金髪(縦線で輝きを表現)。必ず、背景には花。それは、きまって薔薇。
ルドゥーテとまではいきませんが、一生懸命薔薇の花を描きましたよ。今も昔も変わらず、薔薇は憧れでした。
「あなたは薔薇の花びらを食べるのですか?」(by ジェローデル『ベルばら』)なんて、名言?もありましたね。
そんな私ですもの。ぼんぼちぼちぼちさんのブログの一記事の、「ウィンナーコーヒーのウィンナーがバラの花型に絞り出されている」という記述に即反応。
掲載されている看板写真から、渋谷の某喫茶店のつもりで、それとなしに匂わすような、イヤらしいコメントしたのですが、違う店でした。えっ!? 他の店でもあるの?
三鷹の「茶房 ふれーず」。駅から徒歩5分。
ウッディー調で、大変綺麗。決して広くはないけど、基本は4人掛けテーブルなので、ゆったりしております。
壁には薔薇の絵。店主は気品のある女性の方。
平日の夜に伺ったので、そのせいか?先客はないので、角の一番落ち着けるであろう席に。
えーと、えーと、えとえとえと…。
薔薇の花に対する憧れだとか、ベルばらだとか、ジェローデルだとか、くどく書き連ねておいて今更ですが…
ハンバーグサンドとブレンドコーヒーを注文してしまいました。
なぜ?
乙女な気分になりに来店したのですが、これまた乙女な理由から、ウィンナーコーヒーはやめにしました。
お腹が空いていたのです。店頭のハンバーグサンドの写真を見て、食い気に走った。ウィンナーコーヒーでは足りません。だからと言って、両方頼めば、1日の摂取カロリーを大幅にオーバーします。
…てことで、ささやかな抵抗ではありますが、ウィンナーコーヒーは見送りました。
いけないか!?(オスカル風に)
注文すると、カウンターの奥にママさんは消えてゆきました。ジュージューと、焼いてる音が聞こえて、食欲をそそります。
ハンバーグ単品としても十分通用する、デミグラソースのかかった、本格派。かなりボリューミー。ですが、美味しい一品。
実を言うと、この茶房ふれーず。なかなか他のメニューも本格的。ケーキの種類が多いのですが、自家製です。ホットケーキセットもありました。
帰りにママさんに、「ウィンナーコーヒーが薔薇の花の形をしてると聞いて来ました」と話すと、メニューの写真を見せてくれた。ぼんぼちさんの言う通り、薔薇の花でした。
ホットケーキも気になるけど、次回はウィンナーコーヒーを飲みに来よう。あるいは両方注文するのも、ありかも。
茶房 ふれーず マッチ (2013年) ※画像をクリックするとマッチ側面が見れます。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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