【いわき】ブルボン(BOURBON) (2)

間に合った。

営業時間は午前中。いただいた情報によると、8時から10時頃までという、稀に見る時短営業の純喫茶「ブルボン(BOURBON)」に入店。

※営業時間に関しては変更可能性有(要確認)。

ブルボン

さきほど挨拶してくれた礼儀正しい男児2人は店主のお孫さんではなく、店内喫茶する先客のご子息だった。

っていうか、先客いるの?

それに驚き(失礼ながら)。

ブルボン

カウンターからして凄い。

赤い背景に金! 天使のような、人魚のような、現実には存在しないのはもちろん、創造物だとしても既存のモデルもなさそうな、店主の想像力が生み出したのであろう、ファンタスティックな女性のレリーフ。

ブルボン

ブロンズ像には「ヴィーナス誕生」とのタイトルあり。なんだか随分と力強いヴィーナスだな……。這い出てくる感じ。

同じ題材ではあるが、甘く幻想的なボッティチェリの絵とは別物である。

ブルボン ブルボン

ガラス扉の向こうはサンルームのようになっており、自然光が燦々と射し込む。こちらも芸術品が展示されている。

ブルボン

他にも色々ツッコミどころはあるのだが、ひとまず席に着く。

「コーヒーでいい?」

かなり御高齢の男性店主よりそう訊かれる。どうやらコーヒーだけしかないらしい。お腹が空いてはいるが、それは次の店に回そう。

ブルボン

コーヒーは少し酸味が気になった。

ブルボン

お冷のグラスのラインが一筋縄ではないように見えるが、それは穿った見方だろうか。

それにしてもなんという純喫茶だろう!

ブルボン

芸術は爆発だ! (by岡本太郎)

そう叫びたくなるゲージュツ空間だった。ちなみに店内の芸術品の数々はすべて店主の作品。

ブルボン

とりわけ彫刻が目立つ。

ブルボン

イナバウアー? アクロバティックな体位の女性像。

ブルボン

昔~ギリシャのイカロスは~蝋で固めた~鳥の羽~♪

……んっ!?  女性? 男性? 胸の膨らみがありながら、腹筋がくっきり6つに割れてる。両性具有といったところだろうか。

ブルボン

ただ彫刻は大きさゆえ目立つものの、もっと卑近なチープ素材を組み合わせて創り上げたオブジェも散見し、個人的にはそっちに惹かれた。

ブルボン

こんなのとか。

ブルボン

こんなの。

こちらには「宇宙の赤ちゃん」というタイトルが付いていた。一見出鱈目に適当に異素材を組み合わせてるだけのように見えるが、作者(ブルボンのマスター)にとっては、一つ一つ確実に意味があるようだ。

ブルボン

こっちは香炉か?

こうやって写真を並べ立てると、いかに無茶苦茶な雑多なごちゃごちゃ空間なんだろう、と思われるに違いない。たしかに物は多い。スッキリはしていない。だが、これだけ物があるわりに、埃がほとんど見られないのに気付いた。掃除はマメにされてるのだろう。さらに言えば、芸術作品はあるものの、店主の私物含む生活感のあるものはなかった。

とにかく圧倒された。こんな純喫茶初めて! 純喫茶の定義自体が揺らいでしまいそう。

好きか嫌いかで言えば、好き、好き、大好き! ひとっ飛びで別世界にトリップしてくれるもの。

ブルボン

隅っこには、アンティーク調の落ち着いた席もある。

ブルボン

「はい、お土産」

もしかしたらお土産があるかも?と喫茶友達から事前に聞いていたが、本当にいただけるとは!

もちろん、マスターの創作物である。

どうやらすでに有名店らしく、テレビ出演数回。最近ではNHKにも出たらしく、全国から訪れる人がいるという。

好きでも嫌いでも、遠くても近くても、どっちでもいい。純喫茶好きなら一度は足を運ぶべき。他に類を見ない圧倒的なパワー溢れる店である。朝は6時30分からやっているといっていたが、日によって違うとも言うし、営業時間が最大のネックになるが、それはそれ。運を天に任せてみよう(←無責任)。

ブルボン マッチ
ブルボン マッチ (2015年) ※画像をクリックするとマッチ側面が見れます。

利用金額

  • コーヒー 400円
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コメント

バクゼン

いや~~、確かに、岡本太郎氏が喫茶店やったらこうなるかも!と思われされました。マスターの感性というか、ゲージュツ的マグマの産物なのですね。すごいエネルギーだと思います。
パワースポットみたい。
いつか行ってみたい、なんだか、インドの巡礼(?)名所的~~純喫茶!

エムケイ

>バクゼンさん
そうですね。たしかに岡本太郎氏が喫茶店をやったらこんな感じだと思います。

マスターの御歳は90何歳らしいですが、やや耳は遠いもの、しっかりしています。
彫刻なんて体力必要なのによく作るなあと感心しました。

パワースポットの言葉に納得です。
意外と落ち着く空間でもあります。
とりあえずそこにいて飽きることはないです。
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エムケイ

ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。

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