待ち合わせといえば純喫茶。
ただ、どうせ待つならこんな店。北千住「談話室 ムービー」。古き良きを体現した正統派純喫茶である。
東京都足立区千住仲町18-11
※2015年3月末閉店
談話室という響きがとても昭和。
店名入りマットも正しく昭和純喫茶の象徴。
煉瓦絡みの茶系空間には、美しいレリーフとかうひい異名熟字一覧がよく馴染む。
窓際に沿ってゆるいカーブを描くのは、燭台を模したランプ。
ある意味特徴らしい特徴はないが、それがかえっていい。旅先では突飛でゴージャスでキッチュな際立った個性を求めるが、いざ日常的利用となると原点回帰。こういうオーソドックな正統派空間が一番落ち着く。自然足も向く。
広々ゆったりした席の配置なのもいい。朝だったせいか、他にお客さんはなく、席は選びたい放題。といいつつ、前に来たときと同じ奥の端っこの席に座った。
そばに煙草の空き箱で作ったお手製コースターの数々。端正な店内で唯一生活感を感じたもの(笑)。
この日、前々から行きたかった超個性的なラーメン屋へのお誘いあり、迷うことなく即決。僭越ながらも待ち合わせ場所にこの談話室ムービーを指定させていただいた。
待たされることが苦にならない、いや待たされたい店。
その思い通じたのか、遅れるとの連絡あり(笑)。ムーディーな音楽が流れる中、しばしこの空間を楽しんだ。
モーニングセットを食べながら待つことに。トーストがハーフなので、ラーメンにも支障がないだろう、と。
サクサクのバタートーストがとても美味しい。ゆで卵はちとユルい。
コーヒーのソーサーには看板のフォントと同じ店名入り。これぞ純喫茶!
アメリカンコーヒーのカップ&ソーサーは、コーヒー産地の地図。
ロゴ最強伝説は揺るがないが、これも素敵。
ブレンドとアメリカンでカップを変えているらしい。こういう変化も妙にマニア心をくすぐる。
2時間以上の利用はご遠慮ください旨の注意書きがあったが、あれこれ話していると2時間はあっという間だった。気付くと例のラーメン屋の開店時間を過ぎていた。
お店の人は基本カウンターに入っており、良い感じに放っておいてくれる。これもまたいい。
ところが、こういう良い店に限って突然なくなってしまう。
残念ながらこちらも3月いっぱいまで。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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