純喫茶の店名を10カテゴリーに分類

純喫茶の店名を10カテゴリーに分類

はじめに

名は体を表す。

これはみごと純喫茶にも当てはまる。極端に言えば、店名こそ純喫茶の正体ともいえる。

実際、どのような店構え・内装か、大雑把な推測ができる。最近では、打率の高い店名をわざわざ探し出して、狙って訪問することも多い。(例:パール、ウィーン)

ということで、このへんで純喫茶の店名を整理してみようと思い、10のカテゴリーに分けてみた

【関連】その前にまずは純喫茶の定義(⇒純喫茶とは

純喫茶の店名10カテゴリー

1.王族・貴族的ゴージャス

王族貴族的ゴージャス

狙うなら、まずここ。大箱ゴージャス系に出会える確率高し。大きなシャンデリア、豪華な調度品、壁一面は鏡でギラギラ反射しまくる、一歩間違えば悪趣味で下品になりかねない、スペシャルな内装で非日常に誘ってくれる。

店名例

伯爵、男爵、バロン、王城、古城、クラウン、サヴォイア、鹿鳴館、プリンス、宮殿等。

2.花の名前

花の名前

華やかで女性的な印象もあり、数ではカトレアが断トツ。シックで品のある珠玉店が多い。しかし、エコのためか、喫茶店当時の看板を使いまわしてスナック営業をしている店も紛れている。喫茶店のつもりで訪れ、現地でガッカリすることも数知れず。

店名例

カトレア、すみれ、リリー、たんぽぽ、パンジー、ポピー、向日葵、あじさい、ロータス、スイレン等

3.宝石

宝石

宝石の美しい輝きは、古今東西老若男女を問わず憧れの存在。ただ純喫茶業界においては、宝石界最高峰のダイヤモンドよりも、控えめで清楚なパールに珠玉率が高い。翡翠も然り。琥珀は光り輝くイメージよりは、コーヒーの色をイメージしている。

店名例

ルビー、パール、ダイヤモンド、翡翠、トパーズ、琥珀等

4.コーヒー産地

ブラジル、コロンビア、モカ、サントス、コスタリカ、スマトラ等

ブラジル モカ サントス

純喫茶といえばコーヒー。コーヒー産地を店名にするのは必然。

珈琲豆が並ぶ珈琲専門店然とした茶系の内装が多い気もするが、ブラジル以外はさほどそうでもないかも。

この中でイチオシはサントス。サントスに外れなし! コーヒー界のパールである。

5.クラシック音楽系

ウィーン、田園、バロック、スカラ座、ショパン、バッハ等

ウィーン でんえん ショパン

名曲喫茶、あるいは元名曲喫茶に多い店名。単にクラシック音楽を流す店というケースも多い。

この中でもベタなウィーンと田園は、外すことなくクラシカルで王道の内装を誇る。

6.画家の名前

ルオー、ダリ、ミロ、ユトリロ、シャガァル、ロートレック、エル・グレコ等

ルオー ミロ シャガァル

ルオーの絵を飾るルオー、ミロの絵を飾るミロ、ユトリロの絵を飾るユトリロ。画廊喫茶に多い。

7.山系

山系

山好きの店主が多いのだろうか? 内装が山小屋風のこと多し。全国的に富士は多いが、さすが世界遺産にもなった日本一の山。外れがない。

店名例

穂高、富士、銀嶺、阿蘇、峰、天子峰、ヤマ、モンブラン、アルプス、アンデス、チロル等

8.国名・都市名・地名

ジャパン、ケルン、リスボン、マイアミ、フロリダ、モンタナ、テネシー、東京、銀座、新潟

ジャパン リスボン 銀座

岡山なのに「東京」、恵比寿なのに「銀座」等、憧れの国・都市・地名を店名にしていると思われる(ジャパン以外)。とりあえず私は「東京」に行ってみたい。

9.ニュー○○系

ニュートーキョー、ニューフロンテ、ニューキャノン、ニュー幌馬車、ニューバイオレット、ニューワールド、ニューキャッスル、ニューマロン(のちにマロンに改名)

ニューワールド ニューキャノン ニュー幌馬車

古い店ほどニューが付いているのは、もはやお約束。ニューには昭和の匂いがプンプンする。

ところで、フロンテって何?

10.当て字

当て字

喫茶店には当て字が多い。一見すると読めないのも多くて、解読するためにしばし足を止めてしまう。それが狙い?

店名例

珈里亜、物豆奇、沙婆裸、瀬羅夢、美留区、亜梨沙、待夢、素多亜

最後に

見知らぬ喫茶を訪問する際、何を重視されるだろうか?

私の場合、何をさておき店名。遠征する場合は特に。大きな手がかりとなる。実は最近でも、和歌山のクラウンは蕨のクラウンを、吉原本町のリリーは石神井公園のリリーを、吉原本町の葡萄屋は東池袋のぶどうやをイメージながら訪問した。

今回無理やり10のカテゴリーに分類したが、ここからポロポロ漏れる店名数知れず。じゅん(JUN、純)、白樺、白十字、白鳥(スワン)、バンビ、果物(レモン・チェリー)、古典系(エデン・イブ)等。

そして、ここまで書いておいてなんだが、この分類いまいち納得できていない。今一歩なのだ。いつか、機会があれば、もう1回書き直したい気もする。

それはさておき。純喫茶好きで集まれば、結構、この店名の話題で盛り上がるのです。「なんでその名前?」「○○? うわー怪しい」「その名前はそそられるね」とか。

よろしければ、純喫茶店名に関するエピソードをお寄せください。

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コメント

いちプロ

こんにちは お久しぶりです。

この分類に無いもの と言うと 以前 メールで 御紹介した
本郷の「和田珈琲店」 それから 今は無い 飯田橋の
「高橋珈琲店」のように 店主の名前の付いた喫茶店 が
ありますね。

全国的にも 店主の名前が店名に なった喫茶店というのは
少ないようです。

エムケイ

>いちプロさん
お久しぶりです。

この分類にいまいち納得できない理由の1つ!
店主の名前系!!!!!

これは絶対に漏らしてはならなかったのに。
やはり自分の頭だけで考えてると、机上の空論になりがちですね。

ふと思ったんですが、店主の名前系
「○○珈琲」あるいは「○○珈琲店」のパターンが多いですよね。
例外なのは「喫茶平林」くらいで (-_☆)

あああ

No title
はじめて伺いました。膨大なアーカイブ凄いですね。時間ある時にちょくちょく拝見します

エムケイ

>あああさん
当ブログに訪問していただきありがとうございます。
地味に更新し続けているうちに、記事が増えていきました。
お時間のあるときご覧になっていただければと思います。

アトム

勉強になりますmm
大変勉強になるサイトでこれから熟読させていただきます。
分類の考察にはあるあると思いながら、見入ってしまいました!

エムケイ

>アトムさん
勉強になると言っていただいて光栄です。
分類の考察は、書きあげたばかりの時はまだまだと思っていましたが、意外に必要な部分はしっかりまとまってると手前味噌ながら思っています。
非公開コメント

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エムケイ

ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。

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