私が知らないだけかもしれないが、田町・三田駅付近は純喫茶が少ない。
知ってるのはここだけである。駅前の飲み屋などが並ぶガヤガヤした通りに立つ「喫茶 ペナント」。
東京都港区芝5-26-3
臙脂だったのかな~? 赤だったのかな~? それとも紫だったのかな~? もはや元の色を読み取るのは困難なほど黒ずんだ庇。
今回は狙って来たというよりは、わけあって田町に来、どこか純喫茶でもと思い、しかし他に店のアテはなく、唯一の選択肢でここに入ることに決めた。
ドライカレーが有名らしく、私も食べたことあるが、一言で言えば辛い。
辛さの度合いを数字で表し、たしか最高は30。だが、とてつもなく辛いので普通の人は0か1を注文する。間を取って0.5もあるとか言ってたような(※この辺の数字は記憶が曖昧)。私は辛いもの好きなので、たしか1にし、量少なめのレディースサイズにしたが、最初はいい感じに美味しかったが、後半は辛い印象しか残っていない。
この日はそこまでの刺激を求めてはいなかったので、ケチャピラ?にしてみよう。
店内の様子は極めて個性的。
ここは慶応大学野球部・落研の学生や卒業生の溜まり場らしく、それらしきグッズでいっぱい。店の名前にもなっているペナントも貼ってあるし、カウンター周りには落研に関する何か(何年か前に何か聞いたのだけど忘れた)が色々ある。
奥のスペースは天井がアールになってていい感じだが、今回も前回も慶応大学卒業生の溜まり場になっており、手前のテーブル席に座った。壁には大きなタオル! 大和魂! TSUYOSHI NAGABUCHI!
70代らしき男性がよろよろと水を持ってきてくれた。ケチャピラを注文すると、またもよろよろカウンターに戻っていった。大丈夫か?
だが、そんな心配は無用で、かなりマッチョで豪快な音を響かせ、これから食べるケチャピラを炒めていた。結構、長い時間だったなぁ…。これは楽しみ。
あぁ……。名前からケチャップ味のピラフを想像していたが、これはどう見てもチャーハン。それも、控えめにいってしっとり目。うん、少しべちょべちょしてた。
玉子と豚肉が程よく絡み、まろやかな味付けで、これでパリッ!カラッ!と水分が飛んでてくれたら絶妙なんだけどな。だからというわけではないが、量が多すぎたのもあり、ほんの少しだけ残してしまった。
アール席では、慶応大学卒業生の人生をかけた相談に、マスターは親身に回答していた。内容が丸聞こえだった。
店内は延々と長渕剛's songs only! マスター、熱い方なのかもしれない。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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