1階席はすでにぽつぽつと席が埋まっていた。
入口に立つママさんに「おはようございます」と挨拶すると、「2階開いてるわよ」。
ゆるやかに螺旋を描く階段を上り、魅惑の2階席へ。
ジグザグっぽい柵がロマンチック。
階段の上には大きなスピーカー。お店の人が言ってたビクターのスピーカーはこれか! 朝の気分にピッタリなクラシック音楽が流れてきた。
壁には西洋の名画。なぜか12時で止った時計も掛かっていた。
腰壁のブロック模様は、純喫茶にありがちな偽物壁紙ではなく、タイル。
朝の光が差し込む明るい店内。他にお客さんはいなかった。
アール・ヌーボー調の格子がかかった窓辺に座った。
水とおしぼりを持って階段を上ってきたママさんに、モーニングセットを注文。
半分に切ったロールパンの中身は、玉子焼きとキュウリ。東京だと玉子はゆで玉子をマヨネーズであえたものが大多数だが、大阪では玉子焼きによくあたる。
で、隣の食パンのサンドイッチ。
ハムサンド?
……かと思いきや、ジャムサンド。ピンクだったので、勝手にハムだと思い込んでた。口にすると甘くてビックリ!
そして、コーヒー。
お、お、美味しい。1日の始まりに相応しく、どっしりと濃い。「大阪では濃いコーヒーが好まれる」と、1年前、千日前の純喫茶アメリカンの方から聞いていたが、ここに限らず大阪の珈琲は濃い。しかも、美味しい。いまだ大阪では不味い珈琲に当たったことがないのは、単に運の良さだけではないと思う。大阪は喫茶店数が日本一だが、同時に質も日本一と言えるかも。
スプーンに角砂糖2個。これも大阪ではよく見かける。普段、砂糖はめったに入れないが、角砂糖だと入れたくなるから不思議。(半分ブラックで、残り半分角砂糖を入れて飲んだ。)
しめて350円。
え、えーーーー! 安い。本気で大阪に引っ越したくなった……。
三角形に折った紙ナプキンは、パールの店名入り。ストローといい、紙ナプキンといい、オリジナルって素敵ですよね!
流れるクラシック音楽は、私好みの少し音量大き目。どこかで聴いたことのある、有名な曲(モーツァルト等)なのが嬉しい。まるで貸切名曲喫茶。
純喫茶パールを見つけたら迷わず入るべし。この法則は、ここ大阪でも証明された。今回かなわなかったが、大阪ではもう1軒のパール(阪急庄内駅前)の存在を確認している。いつか行かねば。
…というか、情報求む。大阪滞在中2度見に行ったが、2度とも閉まっていた。営業時間、定休日ともに不明。もしご存知の方いらしたら、なにか教えてください。m(_ _)m
名曲に酔いしれ、あと1曲、あと1曲。予定より30分ほどオーバーしていた。この後、念願の和歌山に向かうというのに。
でも、最後にもう1曲だけ……。
珈琲専門 純喫茶 パール マッチ (2014年)
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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