横須賀中央には目を付けている喫茶店がいくつかある。
けど、一度にまとめて訪問するのは勿体無い。時間をかけてゆっくり1軒づつ訪問したいと思っている。
今回はそのうちの1軒「カフェ・ド・ラぺ」。
神奈川県横須賀市大滝町2-16
ここに来る前、金沢八景に行った。再開発進行真っ只中。その話はまた別の機会にするとして、八景から京急に乗ると、車内ガラガラ。それもそのはず。各駅停車だった。
まあ、急ぐこともないし、のんびり各駅を楽しもう。
ところが、何駅か進んだところで急に雲行きが怪しくなった。比喩ではなく、文字通りの。空が一気にどす黒くなり、窓を打ち付ける雨。
あぁ… 仕方ない傘買うか。
……一駅手前の汐入で降りた。歩く時間を増やして、無駄に購入した傘の元を取ろう、という作戦である。
その割に作戦の効果はあまりなく、汐入から15分位で、さいか屋の向かいの喫茶店「ラペ」到着。網目模様というか蜂の巣模様? 雰囲気のあるタイルが敷き詰められた渋い外観。
と、自転車。
ドアにも? ガラスに透かしで、シンボリックな自転車のイラスト。そして、「cafe de La Paix since 1973」。
ラペ(La Paix )って、もしかしたら自転車?
斜めを走る小粋な取っ手に手をかけた。
ドアを開けた瞬間、素敵!
茶系でまとめたアンティーク調。壁には雰囲気のある絵画、雰囲気のあるアンティーク時計、雰囲気のある椅子。
……とにかく雰囲気があった。
席はどこにしたら?ウロウロしていると、それを見てサッとマダムが近寄り、「お好きな席へどうぞ」とニッコリ。
えっ!いいの? なら、ここにする!
坪庭が見える広めの席。
趣のある和風庭園。灯篭が置いてあり、竹?を背景に敷き詰めている。
本来外にあるものが店内にあると、非日常度合がグッと高まる気がして嬉しい。
店の造りも良い。
L字型かと思いきや、さらにくっと折れ曲がったフック型。他にお客さんが気にならないように席が配置されてて、すごく落ち着ける。
マダムから優しくふわっと手渡しされた、一回り大きめの温かいおしぼりで手を拭いてから、メニューを見た。
コーヒーの種類が豊富。だが、フルーツ生ジュースもあった。値段は時価。できたらおおよその値段が書いてあると注文する勇気が出るのだけど…。
でも、ここは珈琲専門店。やはりコーヒーにしよう。食事系もすっごく充実している。そこで、コーヒーと一緒に、喫茶店では珍しいフレンチトーストをセットで注文。1000円だった。
ところがメニューをよく読むと、プラス100円でフルーツ添えというのもあった。フルーツは好きなものが選べて、たしか5・6種類。季節によってないものもあるらしく、確認すると、バナナ、いちご、オレンジから選べるとのこと。いちごにした。
バターの良い香りが漂ってきた。ああ、おいしそう。
カウンターをチラッと見ると、職人的雰囲気を漂わせるマスター。おそらくマダムの旦那さんだと思う。
素敵なカップで出て来たブレンドコーヒーは酸味系。美味しい!
続けてフレンチトースト登場。いちご添えとは、こういう意味だったのか!てっきり丸ごといちご状態で何粒か添えてるかと思っていたので。
いちごの酸味と、生クリームの甘さ、バターの塩気が混じり合い、しっとり柔らかいパン。もちろん絶品。
店内がしっとり落ち着いてるのは、雨のせいか、音楽のせいか。タンゴが流れていた。
「ラぺって自転車のことですか?」帰り際にマダムに確認した。
「いえ、ラペ(La Paix )はフランス語で平和を意味するんですよ」
あれだけ外観が自転車押しだったので、間違いなくラぺ=自転車だと思い込んでいた。たしかに店内の雰囲気は自転車というより、平和に近い。となると、自転車は一体?
「創業時に自転車を頂いたんですよ。それで、自転車をロゴにしたのです」
なるほど、それで自転車なのですね。聞いてスッキリ!
(ちなみに学生時代、第二外国語はフランス語。まったくもってダメダメである。)
あと、耳寄りな情報も1つ教えてもらった。
「○○○さんもよく来るんですよ」
「えっ!○○○さんって、あの○○○さん!?」
具体的な氏名は書くのは控えますが、全横須賀市民から熱い視線を送られる期待の星。この方を知らない人いないんじゃないの?くらいの有名人でございます。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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