平塚の後、さらに東京から離れ、熱海へ。
駅に着いたのは、午後4時頃。足湯のできる『家康の湯』は終わっていた。
さて、どこに行こうか?
まったくの無計画。何も考えず、行き当たりばったり、思いつきで熱海に来たのだった。
静岡県 熱海市田原本町
さすがに何度も来てるので、地図はなくとも、体が自然に動く。土産物の並ぶアーケードに入り、途中でわき道にそれたが、なにやら騒がしい。
「廃墟!廃墟!廃墟!」
男子大学生5人組が歓声を上げながら、写真を撮りまくっていた。
閉館したボーリング場である。
大学生らにつられ、私も写真を撮り、ふと、後ろを振り返った。
キーコーヒーのスタンド看板。「マリリン」という名前の喫茶店。
随分前から見かけてはいたけど、まだ入ったことはなかった。2階にあり、様子が分からず、入りにくかったのだ。
店内は黒で統一されており、カウンターにはママ1人。
一瞬戸惑った表情にも見えたが、気のせいか。すぐに笑顔で、「いらっしゃいませ」
どこの席にしようか、ぐるっと見回し、ハッ!!!とした。
ボーリング場が至近距離。
これは、ある意味絶景。
奇妙な興奮を隠しつつ、窓際のテーブル席に、外が見えるように座った(笑)。
さて、注文、注文。ところでメニューは?
「出来るのは、コーヒーとミルクと××ですが…」
××は聞き逃したが、ドリンクのみ3種類。これぞ本来の純喫茶!と言いたいところだが、夜はスナックになるような雰囲気。
コーヒーに。
冬は日が暮れるのが早い。
急いでぐいっとコーヒーを一気に飲み干し、お会計。
あまりにも早かったせいか、ママさんが「えっ!もう!?」と言いたげな顔になったが、そこは観光地の喫茶。得体の知れない奇妙な客(私)であっても、変に深入りせず、サラッと華麗にあしらってくれた。私のような探訪者には実に有難い。
すぐに笑顔で「ありがとうございました」
すでに暗くなりつつある。ボーリング場とマリリンを後にし、先を急いだ。ところが、またもや現るレトロ物件。
スマートボール店。こちらもすでに閉店している。
いつ頃まで営業していたのか不明だが、ここだけは2000年で時を止めている。
なぜか、「とってもすてきだから」のコピーに反応。
「あなたが好きだから」(BY チャン・ドンゴン)→鎌鼬(かまいたち)
数珠繋ぎ式に思い出プレイバックしてしまった。 ( ̄ー ̄;
ドアに目が釘付け!無造作に赤でパチンコ、褪色した丸いピンクのドアノブ。痺れる。
そして、この先にも廃墟があるらしい。マリリンのママから、教えてもらったのだが、カーブの所から坂を上ったところにある、とのこと。興味はあるが、これからだと真っ暗になってしまう。リアルに心霊体験なんてシャレにならないので、今回は見送ることに。
熱海銀座に向かった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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