私見ではあるが、京急には変わった駅名が多い。上大岡の1つ隣・屏風浦(びょうぶがうら)も、そのうちの一つ。
このところ変わった駅名に興味を持ち、そこで純喫茶を探すのが、自分の中で大流行。この流れだと、当然、屏風浦にも行きますよね?
ただ経験上、駅名のユニークなイメージと実物はあまり一致しない。屏風浦も例にもれず、仰々しい名前とは裏腹に、静かで地味な駅だった。
が、純喫茶の予感はそこに!
神奈川県横浜市磯子区森3-18-8 2F
2階建ての建物が目にとまった。
1階には「不二家」と「コーヒーショップ えるむ」。
2階には「カフェテラス エルム」。
1階のコーヒーショップは狭そうに見えたので、迷わず2階に向かう。
見上げると、オレンジの幌。
こういうのは大好き! 階段を上りながら、徐々に気分が盛り上がる。
扉を開けると、広々した店内。
きちんと正装したマスターがカウンターに居たが、先客はなく、ガランとしていた。
派手さはないものの、使い込まれた黒い椅子、壁際に沿ったツートンカラーのソファーを含め、全体的にモダン。
中央のテーブルの上から垂れ下がる大きな丸い蛍光管が、惑星の輪のようだった。
メニュー表は厚みがあり、軽食・飲み物の種類は多い。値段もお手頃。お腹が空いていたら、食事をしたいところだけど、微妙でもあり、チーズケーキセットに。
注文すると、若い女の子が入ってきて、すぐ出て行った。なんで?
理由はすぐ分かった。出てきたチーズケーキにはFUJIYA。あの女の子が下の不二家からケーキを持ってきたらしい。
分かっていたら、三角ショートにすればよかった。久しぶりに食べたかったな。チーズケーキも美味しかったからいいけど。
私が入店したのは夕方。不思議なのは、駅前一等地だというのに、とうとう他にお客さんが入ってこなかったこと。時間が微妙だからだろうか?
他にお客さんがいないのをいいことに、コーヒーを飲み終わってからも、置いてある雑誌を読みながら、じみじみ過ごした。
カウンターは間接照明になっており、外が暗くなるにつれて雰囲気が出てきた。居心地は非常にいい。
お会計のとき、レジにペコちゃん人形2体が目にとまり、訊いてみると、「うちと不二家は一緒です」とのお返事。
薄々そうではないかと思っていたけど、やはり。
帰りに不二家を覗くと、さっきのマスターとそっくりな男性がいた。本人が瞬間移動したとは思えないし、「喫茶平林」と同じパターンだろうか?
カフェテラス エルム マッチ (2013年)
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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