三浦半島の突端より嬉しいニュースが届いた。
三崎港の純喫茶「キー」が10ヶ月ぶりに営業再開した、とのこと。純喫茶で伝わってくるのは、閉店情報ばかりなので、本当に嬉しい。
天気が良い日に、いつもより早起きして、行ってきました。
神奈川県三浦市三崎2-7-2 (京急三崎口からバスで「三崎港」下車徒歩)
まずは京急で終点三崎口まで行くのだが、京急は速いので、難なく到着。だが問題はここから。
三崎港まで向かうバスが観光客でギュウギュウ詰め。その上、渋滞していて、進みがのろい。30分近くかかってしまい、到着したときはグッタリ (  ̄д ̄;)
でも降りれば、すぐ元気になれる。潮の香り、眼前に広がる海。超バリバリのインドア派、超文化系の私ですが、意外にも(?)海が大好き。
さらに三崎は町並みもレトロ。いづみや、マツウラの看板建築は何回見ても見事。
いづみやの前はタクシー乗り場。車もちょっとレトロ。なぜか「いづみタクシー」。いづみやの系列?
いちいち写真を撮ったりで、目移りしながら、たどり着いた。
「コーヒーショップ キー」の店先には再開を祝うお花でいっぱいだった。
ご存知でない方のために、書いておきますね。「珈琲の店 キー」は昨年5月火事で全焼。建物を再建しての再オープン。そのエネルギーには頭が下がります。(詳しくは⇒こちらで)
頑張って早く家を出たので、午前中には入店。先客は家族連れ1組だけ。広いテーブルに座った。
広さは以前の半分くらいだろうか、カウンターとテーブル5つ位だったかな? シンプルな内装です。
カウンターにはママさん、それ以外に、再オープンに際しての応援の方だろうか、2人の女性が出入りしていた。
メニューは以前と同じらしい。
フルーツポンチも捨てがたかったが、今回は店の名前を冠したものに。キーサンドとキーブレンドコーヒーを注文。
盛り付けが素敵!!! 非日常感を味わえる。
そして主役ともいえる、キーブレンドコーヒー。
横長が特徴的なキーのロゴ入りカップとソーサー。
古くから営業している純喫茶でも、ロゴいりはたまにしか見れないので、すごく嬉しい。過去に1度訪問したときはアイスコーヒーを飲んだので、初めて見た。
しかも感動のエピソード付き。すすまみれだったものを、常連のお客さんが磨いて綺麗にした、とのこと。
スプーンが少しだけ鍵っぽい?(笑)
紙ナプキンも(笑)
……実を言うと、さっきから若干むず痒い。なにが?と言うと、お店の名前について。「珈琲の店キー」「コーヒーショップキー」「キー」…。様々な名称で呼んできたが、これって外向き。いわば「よそゆき」の店名だと思うんですね。
地元の方は皆さん、親しみをこめて「キーコーヒー」と呼んでいる。
もろキーコーヒーだしね(笑)。
なので、今後は私も「キーコーヒー」で統一しようと思う。
それに、キーブレンドコーヒーもすっごく美味しかった。ほんのり酸味があって、本当に美味しい。
伝票もオリジナル。変わりませんね。
キーサンドが500円、キーブレンドコーヒーが450円。950円だと思いきや、750円。 セット割引だろうか? 観光地でこのお値段ですもん。常連さんに愛されるはずです。
30分ほどの間に続々お客さんが入店。どうやら皆さん常連さんらしく、「始めたのね?頑張って」「持ち帰りでサンドイッチ、ホットドックお願い」
女性3人、大忙し。
出る頃には、店内大盛況。
その後、近くをぶらぶらする。
駐車場にあるはずの看板が無くなっていた。港町らしい、色褪せた看板があったんですけどね…。
火事の1年前に撮った写真
言っても仕方ないのですが、あのときのキーコーヒーにもう1度だけ行きたかった。
海辺に赤い小さな鳥居が見え、近寄ってみた。
漁に出る漁師の無事を祈って立てられたのだろうか。
<続き>
キーコーヒーの後は、三崎昭和館を見学したり、前から気になっていた謎の純喫茶にも入れた。短時間だが三崎港を満喫し、帰りの三崎口行きのバスを待っていたときのこと。
60代~70代女性2人の会話が耳に入ってきた。
「キーコーヒーが再開するから来たのよ」
えっ!? キーコーヒー?
どうやら2人とも三崎在住。顔見知りらしく、偶然バス停で出会ったらしい。片方の女性はキーコーヒーに行ったばかり。私と寸での差で入れ違いになったようだった。いかにキーコーヒー再開を待ち望んでいたのか、キーコーヒーのメニューは変わってなかった、キーコーヒーの食べ物は美味しい……。かなり長い時間キーコーヒーについて語り合っていた。偶然このような会話が聞けるとは。
それとも偶然じゃないのかも。キーコーヒーは、地元の方たちの愛すべき社交場。建物は新しくなっても、常連さんにとっては、以前と変わりないキーコーヒーなんでしょうね。
いつかまた来よう。次はフルーツポンチかな。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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