稲荷町の「コーヒー・軽食 フレンド」
見た刹那、心奪われた。
東京都台東区東上野3-33-14
閉店
外観からして素敵だ。
窓のステッカーがキュート。お花畑で、羊ちゃんが楽しそうに飛び跳ねている。
食品サンプルケースもキッチュ。完璧だ。
ドキドキを抑えるのにもう必死。「今日はもう終わりました」なんて言われたら、どうしよう。急いで入らないと。(←焦りすぎ?)
扉を開けたら、ちっちゃなサプライズ玄関!!!
思わず靴脱ぎそうに(笑)。
か、かんぺき!!!
純喫茶好きのツボは完全に抑えている。
先客の1人の女性は常連さんだろうか。ママさんと楽しそうにお喋りしていた。
すぐにでも、「この店好きです」と口走りそうになったけど、そこはソレ。一応、私にもささやかながら理性は残っているらしい。こっそりと、ショーケースの裏側の小さな席についた。
すると、「こっちの広い方へどうぞ」
ええー。いいんですか?
羊ちゃんの裏側の、死角とも言える、一番居心地良さそうな席を勧めてくれた。
しかも目の前には、こんなのがある。キッチュで、ポップで、レトロで、可愛くて。
ヤダ、どうしよう。嬉しすぎて、好きすぎて、かえって落ち着けない。静まれ!私のこの心臓。
と、横を向くと、鏡。なぜ、こんなとこに?(完全に自分が映りこんでるので写真なし)
鏡で店内を広く見せる工夫だとは思うが、なんか不思議な気がした。どちらかと言うと、下町にある銭湯という感じで、ゴージャス純喫茶によくある、下品なケバケバしさとは無縁だった。
壁のあちこちに掛かっている手書きメニューにも味がある。ホットケーキもいいな、と思ったが、なんとなくナポリタンで。
期待通りの昔ながらの喫茶ナポ。
食後のコーヒーを飲みながら、テレビの時代劇「必殺仕事人」をチラ見。
もちろん、このまま帰ってもいい。また来ればいい。
でも、でも、やっぱり…
言っちゃう。
「このお店すごく好きです。写真を撮らせてください!!!」
「どうぞ。どうぞ。最近、本当に若い人に多いのよ。土曜は写真撮りたいって人がよく来てね」
レトロ好きの聖地になっているようだ。
「もしかしたら、こんなのも好きじゃない?」
んー?なんだろう?
案内してくれたのはトイレ。
ドアを開けた瞬間、「素敵!!!」。声、出ちゃいました。
造花具合といい、ステッカー具合といい、もう完璧。
というか、サービス精神旺盛なママさんが素敵。純喫茶好きの心理まで理解してるんだもの。
そういえば、つい最近の記事で、「レトロを売りにする店にはゲンナリする」なんて上から目線なこと書いたけど、あれは撤回!!!
(厳密には完全撤回ではない。わざとらしいレトロは別。やはりノリきれない)
素敵に演出できて、魅力的なら、売りでもなんでもして欲しい。
って言っても、フレンドさんの場合、建物自体が80年、お店が38年。狙うも何も、元からレトロな雰囲気なのだ。変えずに昔のままにしていたら、たまたまレトロマニアのツボにハマッたというのが正解だと思う。
勝手な願いですが、気が向いたら寄りますので、どうぞこのままでいてくださいね。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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