意外にも、これまで一度も鎌倉で喫茶店めぐりをしたことがありません。
もちろん観光はしたことがあり、喫茶店にも入っています。でも名前は覚えていません。当時の私にとって、喫茶店は単なる休憩場所でした。
ただし今回は違う。喫茶店目的で来ました。
直前に目的地のひとつ「喫茶 ミルクホール」のホームページをチェックし、2010年に老朽化による改築をしたことを知りました。そして、定休日が水曜日だとも。
神奈川県鎌倉市小町2-3-8
ミルクホール
うわーー!!! 水曜に休み取っちゃったよ(GWの代休)。あーーあぁ…。相変わらずツメが甘い。
でも、他にも行きたい喫茶店はある。気を取り直して小町通りへ。
そこで前々から狙っていた「イワタ珈琲」に行ってみようと思った。分厚いホットケーキが名物の人気店。休日は待たされると聞いていたけど、平日だから大丈夫だろう。
……と思ってたら、店前には行列ができてて、呆然。中から諦めて出てきた人が「1時間待ちだって」だと話していた。
はぁーーー ナにソレ? 行列のできる喫茶店。
(ノ゚ο゚)ノ いやいやいや!!! 並んでまで入るものじゃないでしょ。
あっさり諦めました。
だが捨てる神あれば拾う神あり。
ぶらぶら小町通りを歩いてると、ミルクホールの看板が目に入った。
休みじゃなかったっけ? 看板を仕舞い忘れたとか? まぁ…、とりあえず行ってみよう。
賑やかな小町通りから少し外れた住宅街に紛れて、その喫茶店はあった。黒塗りでスタイリッシュ。もっとひっそりとした、知る人ぞ知るみたいな物憂げな雰囲気を想像してたが、そうでもなかった。
雑貨の販売スペースを通り過ぎると客席。思ったより広い。お手洗いに行くときにバーのようなスペースも見つけた。テラスもあります。
喫茶店というより、カフェーという言葉がしっくりきます。壁には竹久夢二の絵がかかっており、ジャズが流れていました。
お客さんはひっきりなしに入ってきた。私の隣は有閑マダム風の4人組。
大きな声だったので、話してる会話が丸聞こえだった。30分近くも(!)この店での支払いについて語り合っていました。いかに正確に分配するのかを延々と。たしかに、こちら、お値段そこそこしますから気持ち分からないでもないですが…。だれかが余分に払えば解決!というわけにはいかないのでしょうか( ̄ー ̄;
もっと浮世離れした時間を期待していたのだが、現実は厳しい。
ずいぶん前に、嶽本野ばらの「カフェー小品集」で、ミルクホールが舞台の短編小説を読んだことがあります。細かいストーリーは覚えてないくせに、理想化したイメージはパンパンに膨れあがっていました。
文章というのはときに写真よりも影響力があるものです。
ただ、出てきたプリンは期待以上だった(お値段以外)。他店ではなかなかお目にかかれない、脚付きの銀の器にて登場。クラシカルでロマンティックで、素敵! プリンはスの入っている昔風。ホイップクリームが乗って、上にはちょこんとサクランボ。真っ赤だったら完璧ですね。
そういえば、どうして水曜日なのに営業していたのだろうか。店員さんに定休日について訊ねると、特には決まっていなく不定休だとのこと(雨の日等)。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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