やっと暖かくなってきました。暑くもなく。散策に最適な季節です。
その上、この日は雨もなく風もなく。稲荷町から浅草、隅田川を渡り、押上に向かって歩きました。
スカイツリー目前で、いきなり出会ったのが「喫茶 珈生園」。うっかり通り過ぎてしまいそうになりました。
東京都墨田区業平1-13-6
ひょろ長い建物で間口が狭い。煙草の自販機がどっかり占領しているので、より一層目立ちません。
ただ店先のコカコーラの看板は少し存在感がありました。そして、ちょっとした違和感も。うーーん。何かが違う。
中は想像より奥行きがあった。さっぱりした内装で、座り心地の良い黒いソファー。
レモネードに。
2012年3月17日に東武伊勢崎線は「東武スカイツリーライン」に、業平橋駅は「とうきょうスカイツリー駅」に改称しました。まだまだ先だと思っていましたが、スカイツリーを中心に急速に変わっていくのを感じます。てっきりスカイツリー見物の観光客で賑っているのかと思いきや、先客は家族連れ1組。
お店は夫婦で切り盛りしており、ママさんは笑顔が優しいおばあちゃんでした。
「風が出てきましたね」と気さくに声をかけてくださいました。決して馴れ馴れしいという感じはなく。挨拶みたくサラリと軽やかに。
伝票がオリジナル。マッチはないけど昔作ったライターが…と閉まってあった箱を探して出してくれました。
ありがとうございます!
創業76年。戦前からになりますね!東京大空襲は免れたのか、それとも戦後に建て直したのか。いずれにせよ中は改装しているはずです。テレビも地デジでした。(ちなみに我が家はいまだにアナログテレビ)
パーテーションやドアのフォントに興味を示す私を見てママさんは笑っていました。
外に出て店の前からママさんと一緒にスカイツリーを眺める。
そして足元に目を落とし、入口のスタンド看板について
「大きいですよね」と漏らすと…。
以前使っていた看板が壊れて、この大きな看板に変わったのだそう。
「普通はコカコーラが上で、お店の名前は下でしょ? うちは逆で名前が上なのよ」
違和感納得!
「まじめに長くやってるといいことあるわね」
そんな珈生園は毎日来るお客さんのために休みなく営業しています。
喫茶 珈生園 ライター (2012年)
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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