古き良き喫茶店の原風景がここにあった。
兵庫県加古川市加古川町寺家町
「だんだん」が閉店して1年経ちます。
ずっと憧れ続けていた純喫茶を訪れたその日に店主から「閉店する」と聞き、運が良いのか悲しいのか。じっくり最期のひとときを堪能し、次の店に向かうのでした。
加古川駅からアーケード商店街を抜け、交差点に立つ「山河」の看板。
筆で書いたような和風の書体の「山河」の店名はテントにもドアにも。
食品サンプルケースだけは字体が違う(^_^;)。新しいのかな…?
うわ…これも、好き。ああ、好き。
「だんだん」の造形の派手さも素敵ですが、この日々営む喫茶店の風景のさりげなさ。どちらも好きです。
すでに地元のお客さんで席はそこそこ埋まっており、選びたい放題というわけにはいかず、中途半端な真ん中の席に座る。
朝早くから純喫茶巡りを始めた事が功を奏し、まだモーニングの時間帯。
もう1軒モーニングいっちゃう(^_^;)?
先にコーヒーが出てきました。
酸味があるスッキリ系。酸っぱいのではなく、美味しい酸味。好きな味。
「山河」の店名入りのお皿に乗ったトーストが可愛い。山だから山? 山の形のトースト。
これがめちゃくちゃ美味しかったんです。
どう美味しかったのかまで覚えてないので、当時のメモを書き写します。
「パンはしっかり、焼きあがりサクサク、バター美味。見た目通り美味」
ついさっきまで忘れてたんですが、メモを読んであの時のトーストの美味しさが脳内に蘇ってきました。ああ、今すぐ食べたい。
そして、美味しさはまだ続くのです。
ゆで卵とフルーツも出てきました。
エッグスタンドに乗った上品なゆで卵。純喫茶度が上がります。
こちらもめちゃくちゃ美味しかったんですが、記憶がぼんやりしてるので、再度メモを書き写します。
「熱々で殻をむくのも火傷しそうな熱さ。半熟でないのに美味。黄身はふんわり、白身はプリンと弾力。この美味しさはゆで加減だけではなく、良い卵に違いない」
そうそう、ゆで卵も絶品。はああ~メモを読んで、完全に記憶が蘇りました。「山河」のモーニングは最高だったんです。
しかも驚いたことに380円!
こんなに美味しくて安いんなら、人気なのも当然。
ほぼ満席近い店内を、ママさんは笑顔でチャキチャキ動き回っていました。
お手洗いはどこだろう? 奥にあるようですが……
なぜかサッシの戸があり、そこを開けると誰もいない客席。
床の模様も、椅子も同じ。ストーブがついてるので、ここに座ってもいいと思いますが、隔絶されてて寂しいかも。
なんか不思議……席に戻ります。
「写真を撮ってもらうなら、もっと綺麗にしておけば良かった」
ママさんは謙遜してましたが、綺麗な店内。活気もあり現役感もある、良い意味で古き良き喫茶店でした。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
コメント