ここは実際に入ってこそ輝きを放つ。18きっぷを使い、新幹線に乗り、バスに乗り、30分歩いても、すべてが報われる城下町の純喫茶。
福島県東白川郡棚倉町棚倉日向前234
はっきり言うと、かなり良い。
正直言うと、写真ではそこまでではありません。いや、眼力のある人なら、「もしや?」と思うかもしれないけど、それでもこの店のためだけに磐城棚倉まで行く人はまずいない。
何を隠そう、私がそうだったからです。
一応、存在は認識してましたが、後回しにしてたもの(^_^;)。ここに行く途中でも純喫茶にぃさんから熱弁があったのですが、ソンナニイイノ?(^_^;)。ふんふん聞き流していました(笑)。
「オステリア」から徒歩30分。
冬の福島。極寒だと覚悟して厚着して来たのですが、かえって暑い。汗をかいてしまうほどでした。
こりゃ、間違いないな!
残念なのは玄関の前に車がとまってること。いわきナンバーの車です(^_^;)。店を出た時にもまだ同じ車がとまってました。
名前は分からないけど、赤い実がなる木が磐城棚倉感を盛り上げていました。
入店した時間も関係あるでしょう。
差し込む光が美しくドラマチックでした。
そして程よく枯れたムード。純喫茶好きの琴線に触れる、程よい寂れ具合。これは完璧に私好みですよ!
所々植物が置いてあるのですが、種類も高さもバラバラ。整え過ぎてない感じもツボにハマりました。
床。赤バージョンはよく見ますが、こちらでは緑。植物を愛してるから?
高低差があり、奥の右側が半地下になっていて植物も目隠しになってて、座った席からは姿は見えなかったのですが、楽しそうな談笑が聞こえてきました。ちょっとした会合にはうってつけ。
ここまでの写真を見て、普通じゃない? そう思う方、メチャクチャ多いでしょう。なんたって私がそうだったから。
しかし、いざその場に身を置くと、とても素敵なんです。純な雰囲気にとろけてしまうんです。
この純な雰囲気は立地も大きく関係しています。都会ではなく、程よく田舎だからこそなのです。交通の便が良い京阪神、中京では何かが足りない。心の隙間にぐぐっと入り込んでくる情緒が足りないんです(-_-;)。福島県でも新幹線がとまるメジャー駅ではなく、磐城棚倉が程よいのです
カーテンの隙間から、コイン精米機が見えます。米どころならではの風景ですね。精米をして、ついでに「砂時計」でお茶でもという流れもありそう。
コイン精米機は「米ぼうやくん」。
クリームソーダを頼んでしまいましたよ。
🍒が2つづつ。ストローの赤も効いてます。
じゅんじゅん会の参加者Kさんが頼んだオレンジスカッシュと並べて写真を撮ってしまいました。
映えを狙ってるわけじゃないよ! 30分も歩いて喉が渇いて、体がクリームソーダを求めてたんだよ!
そんな言い訳は誰も信じてくれませんね(^_^;)。
見た目に惑わされたのか、純な内装にとろけてるせいか、上に乗ってるアイスクリームもとても美味しく感じました。もしかしたら本当に良いアイスクリームを使っているのかもしれません。もし次に来ることがあれば、アイスクリームを使ってるであろうパフェを食べてみたいです。
(パフェはチョコレートパフェ一択なんですね…)
純喫茶にぃさんのアイスティーのストローは黒でした。赤か黒かの判断はどこなんだろう? カフェインの有無?
しかし先行して訪れた純喫茶にぃさんがレモンジュースを頼んだ時も黒だったと言ってたので、カフェイン有無説は瞬時に消えました。
店名を冠したメニュー、店名をイメージさせる内装。そういうものが純喫茶度を底上げするのですが、「砂時計」では?
もしそれがあればすぐさま珠玉認定するんですけどね。
カウンターの「SUNADOKEI」。う~ん(-_-;)……いっそ店内の時計を全部砂時計に入れ替えた方が良いかもしれません。
お手洗いの壁紙の模様がどことなく砂時計っぽくも見えますが、それもポッキーの缶のパンチの強さにかき消されています。
しかしですよ、お会計の時、ふと目に入った衝立に「砂時計」の店名入り。
コーヒーを淹れ、カップに注ぐ時のサイフォンの器具の動作。砂時計と大きくシンクロしませんか?
特別なものじゃない。カウンターに座る常連さんがいつも見てる風景。それこそが「砂時計」なんです。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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