「ナガシマ」のついでに、おぼろげな記憶に従い「喫茶ファン」を探していたら、泉町通りという歓楽街を歩いていました。
川の畔の湿っぽいムードは好きなのですが、ここは並んでる店がそそらない。看板が新しく、店名にもあまり情緒が感じられなかったので、深追いせず流します。
キター!薄暗い雰囲気のわき道にそれると、良きフォントの看板。
「アポロ」ですって! もう、これだけで気分がワクワク。左右のバランスが良いし、色は私の好きな紫だし、文字が浮いてる。
「アポロ」は純喫茶でもよく見かける店名ですが、アポロ月面到着に影響されたのでしょうか。1969年、高度経済成長期。きっとその時代ですね。
さっきの川沿いよりも深みがあります。
「貴婦人」ではなく「貴夫人」。謎の一文字のこだわりが芯の強さを感じる素敵な店名&素敵なデザインの看板。店内もきっと素敵なんでしょう。前回の記事もご覧ください。
この雑居ビルには他にも意味ありげなスナックが入居してますが、映画のタイトルのような店名「ガス燈」が丸看板にある事を現地では気付かず、パソコンで写真を拡大して気付いた(^_^;)
2階も上りましたが、「ガス燈」なんてあったかな? 「おく」まで見なかったから見逃したのかも。
「貴夫人」の向かいにある滑らかなアールを描く入口の建物。端にオレンジのテントが通路のように奥に続いています。
「ダンヒル」もいい店名ですが、「女」という直球の店名のナイトパブがストレートに響きます。
ジャズスポットのスポットが何を指すのかは不明ですが、ジャズ喫茶もしくはジャズバーだと思います。「近代人」という店名が個性的でいいですね。蒲田に「直立猿人」という店がありますが、似たセンス。
てっきり廃業店舗を放置しているのだと思ってたのですが、ドアに休業の貼り紙。裏を返せば現役。時期が来れば再開するということを意味します。外観がカッコイイですね。外につける照明でこれですもん。中も期待できます。いつか入ってみたい。
ここも、ジャズの店っぽいです。
ここにあったんだ!
「パイプのけむり」というカクテルバーがあるのは知っていたのですが、偶然見つけた形。これは……素敵。しかし休業の貼り紙が出ています。
JR宇都宮駅から東武宇都宮駅方面に向かう大通り沿いにも、別の「パイプのけむり」があります。
スケルトンのエレベーターが近未来風のビル。矢印案内板によると地下はパブ。
昭和臭ぷんぷん。和風で艶めかしいが、もうやってなさそう。
「スタンド割烹」というのは他でも見たことあるけど、一体どんなスタイルなんだろう?
「ライオンズマンション」ではなく「ライオンビル」。
マンションぽい感じもしますが、なにかの店も入居しているようです。階段の手すりがエレガント。2階まで上ってみましたが、人の気配がなく静まり返っていました。
ここは見覚えがあります。2015年にもこちらを見ていますが、当時からやってる感じがありませんでした。もうとっくに無くなってると思っていたら、まだ残っています。廃業してると思いますが、あれから6年半たってもまだそこにあるという事は案外知る人ぞ知るジャズ喫茶なのかもしれません。
こちらは2015年の写真。今とまったく同じ外観ですが、以前は隣に建物がありました。静かに滅びゆく歓楽街……
随分と荒れて見えますが、廃業してはいないようです。
また? 宇都宮のジャズ率の高さに驚愕。
「近代人」「ニュースターパレス」「モンテール」に続き、泉町通りだけで4軒目。
宇都宮は「ジャズとカクテルの街」なのだそう。
そもそもこの泉町通りには、「喫茶ファン」を探していて迷いこんだのですが、「アポロ」や「貴夫人」に気を取られ、当初の目的の喫茶店を見つけることはできませんでした。
グーグルマップで確認してみますと、「アポロ」の前の信号から右が「貴夫人」。「喫茶ファン」があるのは左でした。
近くまで行ってるのに、ギリギリ外していました。
2020年12月のストリートビューでは、同じ2Fの「寿美」は別の店名になっているのに、「喫茶ファン」の店名は残っています。
限りなく可能性は低いのですが、少なからぬ希望があるので、もう一回見に行ってみようと思ってます。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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