外観からすでに大物感を漂わせていた。
愛知県刈谷市高松町5-7
豊田市に行く前に訪問。名古屋からJRで刈谷、名鉄に乗り換え刈谷市駅から徒歩。
豊田の2軒の喫茶店も素敵でしたが、圧倒的なスケールの大きさ、重厚さでは、これから紹介する「ジャルダン」には敵いません。もちろん個人の趣味も入ってますが、一歩引いて客観的に見ても、ここは【珠玉級】だと思います。
なぜ珠玉と言い切らず【珠玉級】とぼやかしたかというと、やはり上には上がいるからなのです。
持ち上げるだけ持ち上げて落とすとは、私もなかなか根性悪いのですが、店に居る間は完全夢の中。珠玉認定してましたし、頭はお花畑でした(^_^;)
とはいえ、【珠玉級】も相当だからね!行けるなら行っとけ!四の五の言わず行っとけ!間違いなく素晴らしい、刈谷市の宝。
Jのイニシャルの付いたファザードにも痺れるのですが、ドアまでの小さな階段&テントの丁重なおもてなしにはときめきしかありません。
さりげなくタイル貼り。
おお!ドア開いたらすぐ客席じゃないのだね!
食品サンプルのためのスペースになっています。後ろにはガラスブロック、素敵な照明。この時は気付かなかったけど、脇には2階への階段もある。
普通食品サンプルは外にあることが多いのだけど、店内にある方がより贅沢に感じる。レトロな店内装飾に見えるからかも?
入る前から色々目移りする照明。ああ、もうこれは好きすぎる!
もう一つのドアが開いて、ようやく店内です。
こんなの初めて見た!噴水みたいな照明!
こりゃ、凄い所に来てしまった!
照明だけじゃありません。これはそんじょそこらの喫茶店とは格が違うと瞬時に悟る。
ひゃあ~~!別室への抜け道があります。
和風庭園みたくなってます(興奮)。
よく喫茶店に庭園コーナーはありますが、店の片隅の、ちょっとしたワンコーナー扱いじゃないですか?
それがこの「ジャルダン」では、一部屋丸々庭園になってるのだから豪勢です。
いや実際にはテーブル席が周りを囲んでいるのですが、主役はあくまでも庭園。
こういうお戯れは大好き。寂れたオアシス、夢の国という感じ。
あ!ここまでずっと「庭園」と書いてきましたが、正確には「元は池」。水を張って鯉を泳がせていたのだそう。ひゃあ~~!
束の間の夢を提供する、純喫茶にそんな時代があったのだ、と当時に思いを馳せる。
池の話は帰り際に聞きました。しかし、聞く前からも池っぽい庭園だな~と思ってましたから(笑)。「池だった」と聞いても違和感はなく、ただ納得。
「おじいちゃん」(と店の人が言ってた)が亡くなって、鯉の世話ができなくなり、水を抜いてこうなったのだそう。
噴水照明はこの部屋にもあります。池だったと知った今では、この照明が噴水に思えてきます。日中は電気を消してて、暗くなるとつける(こともある)とお店の人が言ってました。
電気がついてる姿も見てみたい!
「お好きな席へどうぞ」
入店してすぐお店の人に声をかけられたのですが、店内を一通りぶらりと歩いた後で、ここしかない!と思ってしまいました(^_^;)
別室とはいっても、壁で区切ってるわけではないので、向こう側の様子も見えますし、お店の人とお客さんの話してる内容は丸聴こえ。
ここで初めて2階の存在に気付く。
入口にも階段があるのですが、入ったときは興奮ですっかり見落としてて、ここで2階の存在に気付いたのです。そういえば、Jのイニシャルが付いてるのも2階のファザードでしたものね。
別室、高低差があると、重厚感が増します。
今は2階は使ってないようですが、「2階がある」その事実だけでも充分うっとりできました。
「モーニング?」と聞かれ、「はい」。「コーヒー?」と聞かれ、「はい」。
コーヒーとワンプレートでトースト&ゆで卵&みかん&カットバナナ(400円)
食べ終わってから、お皿にJのロゴが入ってる事に気付きました。
先行して訪れた人から、「ほぼ珠玉だと思う」と聞いていたのですっ飛んで来ました。その人から「ママさんは90代」というママさん情報もいただきましたが、ママさんぽい方は90代には見えませんでした。本当にあの方なのかな?
お会計の時、別の若い女性店員さんに、「東京から来た」と言うと驚かれましたが、今時珍しくないでしょ?皆言わないだけで、もっと遠くから来てる人もいるはずです(笑)。
「50年変わらぬままです」
昨年50周年迎え、イベントもされたそうです。照明や元池の庭園といった派手な所ばかりに目が行きがちですが、壁や天井もただ板を貼ったものではなく、組み木で大工さんからも珍しがられると教えてくれました。
「またお近くまでいらしたら、お寄りください」
刈谷市に偶然来る事はまずないので、狙ってくるしかないのですが、もし再訪問できたら次はランチタイムを狙いたい。鉄板でジュージュー熱々のハンバーグを食べたいと思ってます。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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