【姉ヶ崎】レストラン ふじね(2)(閉店)

1月29日に閉店した姉ヶ崎「レストランふじね」について締めくくりの記事を書きます。

姉ヶ崎・レストランふじね1

レストラン ふじね

千葉県市原市姉崎海岸90-2
2022年1月29日閉店

姉ヶ崎駅前は味気ない風景

初訪問は2016年4月。約6年前になりますが、姉ヶ崎駅で降りたのもこの時が初めて。

先行して訪れた方から「レストランを名乗っているが、店内は純喫茶の内装」だと強くお勧めされたから来たのですが、これまでなぜ姉ヶ崎に来なかったのか納得。

駅前からして見どころがなく、要は退屈なのです(笑)。しかし、交差点から無機質ながら急にグッとくる風景になります。
※こちらについては後日改めて別記事にて。

初訪問の様子については、公開済の記事を見ていただくとして、これから書くのは後日再訪問で訪れた3回分をまとめたものとなります。

予めお断りしておきますが、秘密主義の私は、訪問日と人物を特定されたくないので、3回分をランダムに混ぜこぜにして写真を掲載します(悪あがきは承知)。

京葉工業地帯の埋め立て地にある「レストランふじね」

姉ヶ崎・レストランふじね2

火力発電所の煙がモクモクと立ち上る風景を背景に、工業地帯独特の無機質さと高度経済成長期ど真ん中の外観の「ふじね」。哀愁が感じられ、切ない気持ちになる。

一番手前に白線がありますが、ここから「ふじね」までは橋になっており、下は川が流れています。

「ふじね」の窓からは川沿いの並木がよく見え、店内の借景にもなっています。

姉ヶ崎・レストランふじね3

ちょうど「ふじね」から先は埋立地で少し先が海。川は昔の海岸線跡なのだとか。昭和32年頃以降に京葉工業地帯として海を埋め立てたんだそうです。インスタグラムのコメント(awoba様より)で教えていただきました。

「ふじね」の住所は市原市姉崎海岸。

地名に海岸の名残がありますね。

そして「ふじね」の店名は「藤根」。川を挟んで向かいの昔の地名なのだとか。

この話を聞いて(読んで)グッときました。

すべて又聞きなのですが、どうしてもこのエピソードが書きたくて、この記事を書くことにしました。

ここからは、素敵な外観と店内風景を写真をメインにお届けします。

青空に映える「ふじね」の外観。昭和のドライブインを彷彿。

姉ヶ崎・レストランふじね4 姉ヶ崎・レストランふじね5

3つの棟が並んでいますが、元は白・茶・白でコントラストくっきりでした。今は同系色ですよね……。左右の棟を塗り替えたんだと思いますが、どうしてこうなった?元の白の方がずっと青空に映えたんですよ><!!!

姉ヶ崎・レストランふじね6

シュッとしたラインの灰皿、「営業中」のプレートのデザインがカッコイイ。

予想外の動きをする自動ドア

姉ヶ崎・レストランふじね7 姉ヶ崎・レストランふじね8

普通自動ドアは左右にスライドしますよね?でもこちらは前後開閉式。最初はあっと驚きました。

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広々した店内は美しくモダン。

古いお店のお金をかけ凝ったデザインは素敵だけど、その分、経年劣化による建物の傷みもちょいちょい目につくのですが(^_^;)、こちらはただただ美しい。とても手入れが行き届いていて、居心地の良さと夢心地が両立する珠玉店。

街灯のような店内の照明。丸窓と大きな半月状の窓、ドアの2つの楕円形。外の風景を上手く切り取り、店内に取り込んでいます。

2階は宴会場らしいのですが、とうとう一度も見に行くことができませんでした。

モーニングステーキまである種類豊富なモーニングメニュー

焼き魚定食

姉ヶ崎・レストランふじね27 姉ヶ崎・レストランふじね28 姉ヶ崎・レストランふじね29

別のテーブルには店名入り箸もありました。

トーストセット

姉ヶ崎・レストランふじね30 姉ヶ崎・レストランふじね31

サクサクの美味しいトーストと冷たいゆで玉子。

姉ヶ崎・レストランふじね32 姉ヶ崎・レストランふじね33

モーニングメニューの豊富。中にはランチみたいなメニューもあります。

2000円超えのモーニングステーキなんてありますが、誰が朝からそんな重たいのを食べるんだろう?

そう思っていたのですが、意外とそうでもないようで……

工場で働いてる方でしょうか。作業着で入ってくるお客さんが結構いたのですが、きっとそれなりに需要があったのでしょう。

こちらは朝6時台から営業する内房線沿線では貴重なお店。朝しか訪問したことがありません。ランチタイムにも入ってみたかったし、自家製のチーズケーキも食べてみたかった。すべては幻。閉店について教えてくださった「あかりのママ」さんによると、チーズケーキが絶品だったそうです。チーズケーキの美味しさが増幅して私の中で伝説になっています。

トイレの壁紙がカッコイイ

姉ヶ崎・レストランふじね34 姉ヶ崎・レストランふじね35

店名入りのマッチ箱

姉ヶ崎・レストランふじね26 姉ヶ崎・レストランふじね27

ところで再三、高度経済成長期と繰り返してますが、「ふじね」の正確な創業年を知らないんですよ。

ドライブインを彷彿とする外観、京葉工業地帯と共に歩む立地から、勝手に70年代だと思ってるのですが、どうなんでしょう?

というのが、2016年初訪問時にお店の人に「40年前から営業してる」と言われ、1976年前後だと思い込んでたのですが、ネット上を検索すると、つい最近訪問した人も「創業40年」と書いてる。そちらが正しいと80年代の疑惑も出てきます。

そもそもお店の人の〇〇年も四捨五入してたり水増してたりして年数がちょいちょい変わりますからね。もしご存知の方いらしたら教えて下さるとありがたいです。

利用金額

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コメント

awoba

跡地にはラーメン屋が入ったようです。
まだ行けてなく、インスタで位置情報「レストランふじね」を指定して検索したところ知りました。
自動ドアは健在のようですが、内装はかなり変わっちゃいったようです。
開店の祝花は、レストランふじねからも届いていたようです。

エムケイ

>awobaさん
跡地のラーメン龍屋。
おそるおそる調べてみたら、レポートされてる記事を見つけました。
https://creators.yahoo.co.jp/kakashi/0100236573

外観も看板も面影が残りまくってて切ないです。
看板は形がそのまま、色と店名が違う。入口が黒く塗ってあったり。
あれだけ立派な建物なので、結構生かされてるな、というのが感想です。

店内は造りがそのままですが、ラーメン屋仕様にすっかり変わってて、変わってますね、としか言いようがない。

改めて、行けるうちに行きたい店に行っておかねばです。
しばらくは「ふじね」近辺に近づけない気がしてます。

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エムケイ

ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。

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