水戸は商店街や歓楽街が北口に集中してるので、南口をすっかり見落としていたけど、「茶比伊」という喫茶店が良いとお勧めされた。
茨城県水戸市白梅2丁目10-3
「茶比伊」
当て字でしょうね、間違いなく。なんて読むんだろう?
「さひい」ではないですよね…「チャッピー」?
「茶比伊」があるのは南口の住宅街の中。本当に喫茶店なんてあるの? 駅からそこそこ離れているのですが、喫茶店がありそうな雰囲気じゃないので、近づけば近づくほど不安になってきました。
営業している姿が見えたときはホッとした。
植木のカットのデザインにこだわりが感じられる。芸術的。
ここは他とは格が違う。
コーヒー&キッシュの店
キッシュって、純喫茶よりもオーガニック系のカフェのイメージ。看板は芸術的なにおいがする。
コーヒーミルのオブジェが置いてある。コーヒーにこだわりがある店なのでしょう。
いいですね、店名入りの玄関マット。
うわっ!ここ、凄くいい!
外観からも芸術的なオーラが滲み出てましたが、店内に入ってより一層それが強くなる。
水戸は北口と南口が分断されているので、北口から移動するのは時間もかかるし面倒だっただけど、わざわざ来て良かった。途中で引き返さなくて良かった(^_^;)。
いいですね、凄くいいですよ。
美しい茶系の正統派。
どんな喫茶店?と聞かれたら、普通としか言えない(^_^;)。飛び道具なしの真っ向勝負。でも上質な普通さ。
年季が入っているのに、手入れが良くピカピカ。神々しさすら感じます。
空間は二手に分かれている。
「広い方の席へどうぞ」
窓が大きく、外の植物が店内の風景に溶け込む。壁には美しいレリーフ。一般的に喫茶店のレリーフは茶色い銅色が多いのですが、こちらは珍しい銀色。ミステリアスな印象を受けます。
お客さんはいません。
どこの席にしよう?
窓辺の端のテーブルが全体も眺められてよい雰囲気ですが、6人用テーブル。私1人で使ったらまずいよね。
「大丈夫ですよ、どうぞ」
気さくで明るいママさんが迷いを打ち消してくれたので、安心してそこに座る。
「おひとりなら必要ないでしょう」
テーブルに置いてある透明アクリル板も避けてくれました。
嬉しい~~!
「コーヒー?」
コーヒーしかないのだろうか。古い喫茶店だと割とよくあるパターン。
しかしコーヒー以外もあるとの事。メニューを見せていただきました。
「コーヒーゼライス」というのがあったので何なのか聞いてみると、コーヒーゼリー。
喫茶店のコーヒーゼリーは好きなので注文すると、品切れでした。早い時間だったらあったのかしら?
真夏だったので、アイスコーヒーを。グラスは普通ですね(笑)。
個性的な変化球喫茶を求めて遠くまで行くことはあるけど、合間にこういうレベルが高い正統派に身を置くと、原点に帰る。ああ私はこういう喫茶店が好きなんだ。最初から好きだったし、おそらくこれからもずっと。
BGMは雰囲気にぴったりのピアノの美しい旋律。マイケルナイマンの「ピアノレッスン」も流れてきました。
ママさんはカウンターの前の窓際の席に座って、紙ナプキンを折っていました。
全席禁煙ぽい雰囲気ですが、実際は喫煙可。
「喫茶店はタバコが吸えないとね」
私も同意します。何度も繰り返しますが、私自身はタバコを吸わないものの、タバコを悪物扱いする風潮には違和感を抱きます。コーヒーを飲みながらタバコを吸ってゆっくりしたい。昔ながらの純喫茶は本来そういうものだと思います。
異論反論あると思いますが、この場で改めて意見を表明しておきます。
「茶比伊」は44年営業。別の場所で営業していたことがあり、この場所では39年。
「また来てくださいね」
お店のカードをいただき、営業時間は朝8時から16時、モーニングがあることを教えてもらう(2021.08時点)。
あれ?そういえばキッシュって、あったっけ?
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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