「わざわざ行くほどじゃないかもしれないけど、10月に閉店するので念の為」と友人に教えてもらったラーメン推しの喫茶店。
岩手県一関市宮下町2−20
2021年10月末閉店
気仙沼から大船渡線で一ノ関まで戻ってくる途中、激しい警笛と共に急ブレーキ。電車内はザワつき、「カモシカが衝突し現場検証のためしばらく停車する」というアナウンス。どの位足止めを食らうかひやひやしたのですが、15分ほどですぐに出発。早っ!!中央線の人身事故でももっと時間かかる。大船渡線では日常の一コマなのかもしれません。カモシカは助かったのでしょうか(-_-;)。
そのおかげで(?)、一ノ関駅では待ち時間なくスムーズにJR東北本線に乗り換えられました。
車が足の地元の人にとっては、どうでもよい情報かもしれませんが、電車だと一ノ関よりも隣駅の山ノ目の方が近い。
道端のコスモスの写真を撮りながら、山ノ目から20分ほどで「ロマンス」に到着。
9月でしたが、この日は夏日。かき氷の旗がぶら下がってても違和感ない暑さ。かき氷を頼みたい気分ですが、頼むものは事前に決めてます。
ラーメンを食べるつもりです。冒頭でも書きましたが、こちらの喫茶店はラーメン推し。
語尾のヨがぬるい昭和感を醸し出している。
フォントにこだわりはないようです…。ROMANCEがロマンスよりもラーメンに見えてしまう(^_^;)
なぜこんなに小さいの?建物の大きさと不釣り合いな看板も。
なんと!
いいじゃないの!わざわざ来て本当に良かった。素敵な内装。
10月に閉店するという事で教えてもらったけど、もっと早く行っておくべき喫茶店でした(T T)
ふぅ~危ない、危ない。一ノ関を素通りして、水沢に戻って喫茶店巡りをするところでした。この付近、「ロマンス」以外にコレという喫茶店がないので、万一臨時休業などでフラれたら大変。この日の喫茶店は気仙沼の「喫茶マンボ」一軒だけで終了になってしまう。そこまで「ロマンス」に賭ける義理はない(^_^;)。
水沢VS一ノ関。気仙沼を発つ前に電話をして、20時まで営業しているという返事をいただき、水沢を蹴って一ノ関を選んだのです。
内装は特にゴージャスというわけではないけど、ザ・喫茶店といった趣。見どころも多い。すぐに、この空間を好きになりました。
ジュークボックスもありました。
漫画を取ろうと本棚に近づいたら、静かに鎮座していたので、キャッ! ビックリ&歓喜。あまりにもさりげない溶け込みぶり。
うわっ!もろ60's!サイケデリックで美しい!
ジュークボックスは喫茶店でたまに見かけるけど、その中でも抜群にイケてるビジュアル。
惜しむらくは、電気が消えている事。後でライトアップされた究極に美しい姿をネットで見てしまい、涙が…(T T)
これは一体!? 古い漫画の新聞みたいなものが置いてありました。
こちらも見逃すところでした。まあ今、公衆電話を使う人いないですからね。隅に追いやられているのでしょう(^_^;)。「電話室」という特別感のあるプレートとピンク電話、純喫茶らしい赤い椅子。
携帯電話のない時代に待ち合わせでここから電話をした人もいたでしょう。赤い椅子に座って、「もしもし今『ロマンス』にいるけど来ない?」みたいな感じで誘いをかける。「えっ?ロマンス?それってラブホテルじゃ?」勘違いされて終了。昭和の「喫茶ロマンス」あるある。
訪問した時間帯もタイミングが良かった。
午後の強い西日が射し込み、ドアのステンドグラス模様をくっきり浮かび上がらせ、大変ドラマチック。
光の差し込み具合なんて現地に行かないと分かりません。美しく映える時間帯に訪問できたのは、運が良いとかいいようがありません。
しかし光の美しい時間はとても短い。急ぎ足で日が沈んでいくので、猶予はありません。
今すぐ写真を撮らないと!
みっともないのですが、注文をして即、店内の撮影をさせてください、とお願いしたのです。
笑いたきゃ笑え!それだけ必死だったって事。
左が喫茶メニュー、右が食事メニュー。
ラーメンは当然頼みますが、それだけじゃね? 食べた後もじっくりこの空間を堪能するためには、コーヒーも必要。これが単なる食堂と喫茶店の最大の違い。
冷やし中華と一緒に「シーズン」メニューとしてアイスコーヒーが記載されていたので、こちらを。
ブログでは順番が逆になってますが、実際は注文、撮影という流れですからね。注文もせずに、店内にワーキャー言いながら写真を撮りまくるほど恥知らずではありません(^_^;)。
ラーメンが出てきたので席に戻ります。
シンプルな醤油味のラーメン。
純喫茶巡りを始めたばかりの頃は純喫茶でラーメンを食べることにちょっとした罪悪感があったのですが、そのうちに普通になりました。案外純喫茶にラーメンは似合います。
こちらのラーメン、味はオーソドックスなのですが、麺の量がとても多かったです。啜っても啜ってもまだ残ってる。
時間が半端なせいか、広い店内を私1人で貸し切り状態。
マスターとママさんはカウンターの奥にひっこんでいる。
閉店の貼り紙を見かけなかったな……。本当に閉店するの?
徐々に陽が落ち暗くなっていく……
J-WAVEが流れるガランとした店内。
食後のアイスコーヒーをだらりと飲んでいると、女子2人が入店。地元の常連客だと思われる。女子2人が揃って注文するのは、もちろんラーメン。
(2021年9月訪問・10月末閉店)
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
涼
そしておっしゃる通り、光の差し込み具合が凄く良いです。
ぼうっと光る照明や人気のなさと相まって、素敵なムードです~。
看板のラーメン推しなところにも、ときめいてしまいました。
「ヨ」も可愛いですし、置き看板にもしっかりラーメンの文字があるのが愛しいです(笑)。
閉店が残念でなりません。
2021/11/26 URL 編集
エムケイ
あの店内写真一枚からあれこれ考えていただいたとは見る目があると思います。
光の差し込み具合は本当に店内風景を大きく変えます。
内装は良いのに写真に撮るとイマイチになることがたまにあるのですが、人間の目は不思議ですよね。
それもうまく調節して見せてくれます。
せめてあと1年くらい営業しててくれたら涼さんにもぜひ行っていただきたかったのですが。
閉店は残念です。
2021/11/26 URL 編集