国立白十字が移転!寝耳に水です。
東京都国立市中1-9-43
2021年7月4日で当該住所地での営業を終了。ブランコ通りの仮店舗にて営業
国立白十字インスタグラム
一つの時代が終わった。大袈裟ですが、その位の衝撃です。
白十字は国立を代表する洋菓子店であり、喫茶店でもありますが、それ以上に国立の風景そのもの。いつでもそこにあるという安心感は大きい。
2ヶ月前の5月上旬。この少し前、神戸の「マルオー」「セリナ」を訪れたばかりでした。いつまでもあると思うな喫茶店。行けるうちに行っておかなくては。身近な場所にある喫茶店に対しても危機感を抱くようになりました。
日曜日の午後、ランチがてらに訪問。
ただ、いざ白十字に来てみれば、営業時間が多少短くなり、店内に一部ビニールカーテンを設置している程度で、相変わらずお客さんで賑わっており、変わりはない。移転の案内も特にない(単に見つけられなかっただけ?)
喫茶店がバタバタ潰れてるこの時代に、駅前で無駄に広い空間を提供するとは、なんて贅沢なことよ。ここはしばらく安泰だね、と勝手に安心していました。お目出たいですね(^_^;)。
まさかそれが最後になるとは……。
もちろん閉店したわけでもないし、移転先はすぐ近くのブランコ通り。さらなる移転の予定もあります。おそらく白十字側からすると、「いやいや勝手に終わらせないでくださいよ。うちはまだまだこれからなんですから」と大袈裟すぎる私の反応を笑い飛ばすに違いありません。
では、ここからは何も知らなかったあの日のことを書きます。
ランチタイムに訪問しました。
こちらのランチの素敵なところは、お手頃価格で、軽食と飲み物にプラス好きなケーキを選べること。これは洋菓子併設喫茶の特典でもありますよね。
時期的に販売スペースは母の日推し。奥が喫茶室になっていたのですが、イートインなどという言葉は軽すぎる。看板には120席とありますが、国立屈指の席数を誇ります。
上品に煌めくシャンデリア。華やかな生花。グランドピアノも置かれています。
ゴージャスなのですが、どこか控えめ。万人から愛される品の良さ。
初めて訪れた時はもっとクドくてもいいのになあ、下品なまでにケバケバしくてもいいのになあ、と思っていました。正直言うと、若干の物足りなさを感じていました。
ところが一周回った今、この控えめなゴージャスさが凄くいい!
「今が一番国立白十字が好き」
この日の喫茶メモにも、このように書いてあります。
120席とお店側が謳うだけあり、店内はとても広い。
2つにエリアが分かれていて、手前の方が人の出入りも多くガヤガヤしていて、奥の隠れた空間の方は落ち着いた雰囲気。椅子も種類が違う。
どちらかなんて選べない。両方を楽しみたい欲張りな私は、あえて真ん中の席に座りました。左を向けば黒のソファー、目の前はキラキラしたシャンデリア。
テーブルにはデンファレの一輪挿し。
メニューの表紙は国立駅の駅舎。
…でいいんだよね(^_^;)? 駅舎をまじまじ見たことないのですが、おそらく。
そのものズバリの写真はありませんが、来るたび撮る私の好きな風景。木が鬱蒼としたバス乗り場の背景に、写り込んでる駅舎はそれっぽい。
サンドイッチとアイスコーヒー。
どちらも飛びっきり美味しいというわけではないのですが(失礼)、安定した普通の美味しさにホッとします。
セットのケーキは、かねてより気になっていた「ノクターン」を。
ト音記号のチョコレートがそれっぽいですよね(笑)。
ノクターンは夜想曲のことですが、こちらでは音楽をモチーフにしたお菓子が一つの特徴になっています。
当然、BGMはクラシック。
期間限定のピアノショコラを購入。
店名入りの伝票は移転後も引き継がれるのでしょうか?
ただ、各種パーティーやサロン、コンサートは新店では無理ですよね。広さは得難いものです。今更ながら、あの白十字で喫茶をした時間がとてつもない贅沢に思えてきました。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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