しゅーるな喫茶店。
栃木県栃木市昭和町5-13
新栃木駅前の「フジヤ食堂」を出て次に向かったのは、「しゅーる」という珍しい店名の喫茶店。
しゅーるって、シュールのこと? シュールな光景とか、シュールな笑いとかのシュール? いくらなんでも、まさかね(^_^;)。
どうやら、そのシュール。
たくさんの絵が飾られていて、棚には画集。シュルレアリスムのシュールが由来のようです。
ただ、シュールという尖った店名のわりに、飾ってある絵や画集は、それほどシュールではありません。
モネやルノワールは典型的な印象派。絶対違うでしょ! シュールで有名なのはダリだけど、それらしいのが見当たらないのはなんでだ(^_^;)?
シュールを名乗りつつ、そんなにシュールじゃないことが、一周回ってシュールな状況を作りだしてる。そうも解釈できる。まさか、それを狙って? いやいやいや、そんなこじらせ女子みたいな面倒臭いことを喫茶店がするとは思えない。ストレートにド直球な溢れる思いが反映されるのが、純喫茶の店名なのです。
ケーキセットのアップルタルトとコーヒー(700円)。
自家製なのかは不明ですが、タルトは肉厚でかなりのボリューム。お値段以上の満足感があり、すごく美味しかったです。コーヒーもクセがなく、たっぷりした量で長居向き。
ところで皆さん、今でも自粛していますか?
私はといえば、自粛に延命以上どの程度意味があるのか疑問を持ちつつ、ほどほどの自粛生活を送っています。コロナ感染防止を真面目に考えているからというより、そうせざるを得ない状況に置かれているからです(要は渋々です)。まあ自粛といっても、密な空間でお酒を飲まないとか、喫茶店の遠征をしないとか緩い自粛ですが。
でも、その不自由な状況のおかげで、これまで手薄だった栃木に何度も足を運べました。こういっちゃなんだけど、東海や関西と比べると、栃木は地味。珠玉の純喫茶は疎らで、ハシゴしにくいので、訪問件数は少なくなり、結果として1軒1軒じっくり向き合うことになりました。
こちらでは2時間以上滞在。
お店の方(ご夫婦かと思ってましたが、ごきょうだい)もとてもフレンドリーで、一緒にハーブティーを飲みながら話しこんだり。令和元年10月の台風第19号で「ふらわー」が永野川の決壊で浸水したという話を思い出し、こちらも近いので影響があったのではと話を振ると、あと少し雨が降り続けたら危なかったが、寸でのところで助かったそうです。
コロナ時代になってから、元々短くなってる喫茶店の営業がより短くなっています。やる気満々の若い店主の店以外では、午後3時を過ぎたあたりから打ち止めだと思うようになりました。実際、この後欲を出し何軒か喫茶店に行ってみましたが、全部撃沈しましたからね(^_^;)。
3種類の模様の床。
一番上のクリーム色の床は鳥取県倉吉市「ロココ」、2番目の赤は千葉県・八日市場「ぶんしん」、一番下の茶色と緑のスカーフみたいな模様は千葉県・鋸南町「ながい」で見ていますが、割とメジャーな模様のクッションフロアなので、それ以外の喫茶店でもあるはずです。
せっかくなので、3県境撮影をしますか……
3県境撮影とは、3種類の床を一枚の写真におさめること。ロマンがあります。きっと3県境(埼玉/群馬/栃木)に立つのは、こんな気分なんだろうな、と思ったので、即興で命名しました。3県境はたしか加須にあるんですよね。
!!!
3県境撮影に夢中になっていて、ふと脇を見ると、そこに居るのは山口百恵。
偶然にもテレビがNHKだったのですが、まるで白昼夢。絵や画集よりも山口百恵の登場が一番シュール(笑)。
「ロートレックはシュルレアリスムではないけどね」
渡されたマッチはロートレックの絵。キャー!素敵すぎるデザインのマッチに昇天せんばかりの勢いよ!
まとめ。こじらせ女子だとか、変なツッコミを入れましたが、特にヒネリはなく、「しゅーる」はシュルレアリスムが由来でした。喫茶店の店名はやはり直球です。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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