富山駅前のボウリング場の2階にある喫茶店「ゴールド」。
「ゴールド」という喫茶店は、たまに見かけます。まあまあメジャーな店名です。
ただ、こちらの場合、ボウリング場の名前が「富山地鉄ゴールデンボウル」。ゴールデンだからゴールドでいいだろう的、安直な発想から生まれた店名(決めつけ)。でも、そのストレートさがいいんです。長く愛される秘訣でもあります。
富山県富山市千歳町1丁目1番地 富山地鉄ゴールデンボウル2F
富山地方鉄道株式会社ボウリング
ボウリングブームの最中でもあり、喫茶店ブームの時期とも重なる。ゴールデンとゴールド、W黄金期。高度経済成長期の権化ですね。
1972年6月22日はボウリングの日らしい。そんなのあったなんて、ついさっき偶々知ったんだけど、奇しくもこちらのオープンも同じ年の1972年。まさに時代に愛されたボウリング&喫茶なのです。
ボウリングしたら休憩、だから喫茶。誰でも普通に考えます。上り調子の時代なら、ボウリング場に喫茶店を作るなんて珍しいことではなかったはず。きっと当時は全国に喫茶を併設したボウリング場が、あちこちに作られたことでしょう。
でも今では、ボウリング場に併設する喫茶をあまり見ませんよね。大変貴重な存在です。
だから、富山に行くのです。
では、レポを開始しましょう。
建物が大きすぎて全景をおさめることができません。
なかなかに立派で横に長い、要塞みたいな建物です。そして、大きな駐車場。
駅前一等地でこれだけ広大な敷地を確保できたのは、母体が鉄道会社だからだと思います。
「軽食喫茶ゴールド」の名前は、外からでも確認できます。
自動ドアの前には、「軽食喫茶ゴールド」の看板が置いてあります。
1階がボウリング、2階が喫茶。
階段の手すりは二重になってるのかしら? 内と外で、チョコレートの紗々みたく繊細にクロスしてて、ここだけ見ても実用性とは別に、お金をかけていることが分かります。気持ちは喫茶へと気がはやるけど、その前に1階のフロアをじっくり鑑賞。
この辺はちょっと新しいような気がする。綺麗め…
下足ロッカー。発色の良い鮮やかなブルーのドア。
ピンクのキーホルダーとのコントラストもいいですね。デパート最上階のレストランの食券を思わせます。といいつつ、憧れてるだけで一度も行ったことはありません(^_^;)。
まああ!壁が~!グラデーションのストライプ柄。
青とモスグリーンの二重になっている天井もいいですね。
そんな素敵なボウリング場を上から眺められるのが、2階の喫茶「ゴールド」。
ほらね!
普段ガラス張りで丸見えの喫茶店はちょっと…と言ってますが、こちらは丸見えだからこそ!
よく窓の外にある海や山などの景色を取り込むことを借景と呼び、たくさんの喫茶店で採用されてますが、こちらはボウリングのレーンが借景となっております。
結構広いんですよ。
レーンを眺められる席が特等席なのかもしれませんが、外が見える窓際席も開放感があります。
どちらにしようか迷ったのですが、お客さんがいない窓際の方が密にならなくて、良いかなとこちらへ。
この喫茶室、単独でもとても素敵だと思いませんか。
スペーシーな空間。オレンジ色のミッドセンチュリーっぽい丸っこい椅子と、オレンジ色のペンダントライト。そして、それを引きたてる深く青い天井。
さっきからボウリングのことばかり書いてますが、ボウリング併設要素抜きでも素敵な喫茶店です。
コロナ感染防止で密を防ぐため、飲み物のみは13時以降だとのこと。
元々ランチをするつもりだったので問題なし。ご飯とヤキソバをミックスしたソース味のそば飯をいただきました。
紙ナプキンには、「富山地鉄ホテル」の名前入り。
ひとつ残念な報告。
かつては球体が連なる海ブドウみたいなライトがありました。階段上に吹き抜けでぶら下がり、華やかで印象的なものでしたが、今はありませんよね? 無くても見どころが多いだけに、ボウリング場を出てから気づいたのですが、あれば発狂寸前で狂喜乱舞したんじゃないかしら? もっと早く来れば良かった。それだけが悔い(T T)
喫茶の営業時間は、ボウリング場とは異なりますのでご注意ください。
私が訪れた当時の営業時間ですが、11時30分~16時(食事14時まで、飲み物のみは13時以降)、定休日は日曜日。現在では変更している可能性がありますが、参考までに。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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