昨年10月。ふと思い出し、もの凄く久しぶりに、こちらを訪れた。
東京都杉並区成田東1-51-11
2020年12月閉店
念のため行く前に、営業時間や定休日をスマホで調べてみた。駅から離れてて、フラれても笑顔でニッコリできない場所にあるので。
そしたら、年内閉店(2020年)という口コミがあるじゃないの! え、えーー! こりゃ、絶対行かねば、と。
2013年に更新した時が最後の訪問だったので、少なくとも7年以上経っている。
なんだ、この変わらなさは!
茶系の美しい内装は永遠。
明るすぎず暗すぎず、光の良い差し込み具合が絶妙、琥珀色に輝く照明、壁にかかる花の額縁、店名が反転する窓辺には鎖のカーテンが垂れ下がっている。それらが無限に映り込む鏡。そして、Wの字にくり抜かれた椅子の背もたれ。
BGMはクラシック音楽。
完璧じゃないの!
紫煙がゆらゆら。視界が霞む。空気が悪くったっていいのよ。これも良き。
ここは駅から結構離れてるわりに常にお客さんが居ますが、この日もそこそこ賑わっていました。老若男女、おひとり様、カップル客など。様々な客層が集うのは、休日に快速が止まらない中央線(高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪)の喫茶店の特徴です。ここはメトロだけど、一応歩けば歩ける。東京でも喫茶店が現在進行形として残りやすい土壌があります。
カウンターに立つマスターも変っていません。絵にかいたような「喫茶店のマスター」ぶり。歳を取らないのだろうか……。感動すら覚えます。
しかし、確実に年月は経過しています。年代式のエアコンからは、グォングォンと轟音。お疲れ様です。このまま最後まで頑張って乗り切ってね!
お腹が空いていたので、トーストとコーヒーを注文。
普通の喫茶店のトーストじゃ、お昼ご飯代わりにならないけど、ここのは別格。東京の喫茶店では他の追随を許さない分厚さ。
先にコーヒーが出てくる。大好きな赤い灰皿と一緒に撮影。
その後出てきたトーストですが、これは2人分?
2人で入ったので、1つの篭に2人分乗せてるのかしら。どうだったかな? かなり前に頼んだ1人分のトーストの量が思い出せません。
少しして、篭がもう1つ出てきた。
私が頼んだチーズトーストです。そっか、これで一人前だったんだ(笑)。
口コミでは2020年内で閉店すると書かれていたけど、閉店の貼り紙はありません。あれは間違いだったのか? それとも、目立たない場所に貼ってあったのだろうか?
寛いでいるお客さんの様子からは、この時間がいつまでも続くように見えました。
しかし、昨年12月に閉店し、建物を取り壊したとの情報が入ってきて、あれは本当だったんだ。今まさに実感しております。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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