あの美しい記憶を再び。
千葉県成田市本町333
あんなに夢中になった新道通りの怪しいわき道散策ですが、時間が来たのでピタッと冷たく切り上げました。お目当ては「純喫茶チルチル」なのです。開店時間10時ジャストに到着。忠実な従者のようです。しかし、店の前では店員さんが掃き掃除をしていました。
そこまで気合を入れて純喫茶を訪れる客は私ぐらいのようです(笑)。どれだけお熱なの? そう思われたら恥ずかしいので、一回通りすぎた成田山門まで戻り写真を撮ったり、開店準備中の土産物屋の前を眺めて時間を潰しました。
呼吸を整えて、もう一度!
「純喫茶」の文字を間近に見ようとしたら、ギュイーン! 不意打ちで開く自動ドア。
なんだか恥ずかしい……。
「お好きな席へどうぞ」
一番乗りなので、席は選びたい放題です。
素敵だ……。雰囲気に飲み込まれてしまいました。
このところ、チルチル熱にうかされていました。特に理由はないのですが、何日もチルチルのことを考え、行きたくて行きたくて仕方ない。
実際、来てしまったわけですが…気合を入れて。
ああ、やっぱり来て良かった。
クラシカルで気品あるゴージャスな内装は、変わっていません。コロナ感染予防の無粋なビニールカーテンもなく嬉しい(不謹慎とお叱りを受けるでしょうが、偽らざる本音です)。
薄暗くも煌びやか。静まりかえった舞踏会という感じです。
厳粛な雰囲気なので、聖堂っぽくもあり、心が浄化されていくようです。
BGMはオルゴール曲なのですが、1つだけ落ち着きなく、くるくる回るシャンデリアがあります。オルゴール曲に合わせて回っているのでしょうか(^_^;)?
店名の「チルチル」は、大方お察しの通りメーテルリンクの童話『青い鳥』が由来です。メニューの表紙も『青い鳥』モチーフ、チルチルとミチルの兄妹がイラストでした。
実は、こうやって文章で説明するのはもどかしさがあります。素敵な空間にうっとりしててボーっとしてせいで、メニューの写真を撮り忘れてしまいました。
そもそもメニューにそこまでこだわってはいないけどね。渡される前から注文するものは決めていました。
チルチルの一押し「こだわりの手作りみつまめ」を注文。
「黒みつならできます」
黒みつと抹茶みつの2種類あるようですが、普通みつまめといったら、黒みつでしょう(^_^;)? 問題なしです。
店員さんは4年前と同じ東南アジア系の女性。日本語がとても上手く、とても感じが良いので、印象に残っています。この店員さんで良かった!
「白い豆は最後に食べてください。塩味なので、お口直しにどうぞ。ママの手作りです」
たしかに! 甘いみつまめの後で塩味でお口直し。大変美味しかったです。
スペシャルブレンドコーヒー
みつまめだけだと、あっという間にツルツル食べてしまうので、一緒に頼みました。「チルチル」の空間をじっくり味わうためです。
純喫茶チルチルの店名入りの伝票。
「お忘れ物はございませんか?」
帰り際に声をかけられます。忘れ物ではないけど、マッチ? 念のため聞いてみところ、もうないそうです。「会社が潰れたので(マッチ会社?)、あるだけ配ってしまった」と言ってました。
4年前にもらった素敵なマッチ。これからも大切にします。
しかし、あの『青い鳥』の世界観そのままの看板が無いのは、なぜ? 大切にしまっているのなら良いのですが……。
その代わり、玄関には猫がいました。
『青い鳥』にチレットという名前の猫が登場するそうですが(インスタで教えてもらいました)、もしやこの子の名前も?
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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