2019年春。8年ぶりに「純喫茶わらび」を訪問。
北海道札幌市中央区南2条西13丁目318
2020年春閉店
なぜ、こんなにもあの時のままなの?
青と紫の装飾テント、看板の珈琲の字のクセ、控えめでクラシカルなシャンデリア、模様入りの布張りの楕円形の壁、そして年月が紡ぎだした静かで穏やかな空気。記憶の中の「わらび」、そのまま。変わらずそこにあることに、静かな感動を覚えました。
違うのは、カウンターに立つのが老齢のマスターではなく、ママさんだったこと。
コーヒーは350円。相変わらず安い。
壁には、4月〇〇日(日にちは忘れました)から値上げします、という貼り紙。数日後に値上げするそうです。
こんなに安いんだから、ちょっとぐらい値上げしたってバチは当たらないけどね。
でも、ギリギリ値段が上がる前でラッキー、なんて思ってしまうセコい私(^_^;)。
純喫茶でよく見かける切子のシュガーポット。
テーブルには灰皿。
私自身は吸わないけど、喫茶店は喫煙者のオアシスであって欲しい。
雰囲気のある女性の横顔のイラスト、
この素敵なデザインのマッチ箱は、8年前にマスターが探し出し、手渡してくれたもの。
マッチを頼りに喫茶店を訪問する、という甘美なシチュエーション。憧れませんか? わざわざマッチ持参で訪れたのです。
この1年後、「純喫茶わらび」は閉店。
「喫茶とインテリアⅡ NORTH」(大福書林)にも、「純喫茶わらび」が掲載されています。
その後の「閉店の日の思い出」という著者のコラムも胸に染み入りました。すすきの「サンローゼ」懐かしい……。
この本、ハッキリ言って凄いです。
純喫茶好きなら、その素晴らしさに痺れて震える渾身の1冊。著者の怨念(?)がこもっています。表紙は「ルビアン」だしね。
というか、買え! 迷わず買え! 四の五の言わず買え! 私はジュンク堂池袋店で買いました。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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