フラれまくったけど、諦めなくて良かった。
栃木県栃木市祝町4-29
自慢じゃないが、私は5年前に栃木で、喫茶店に全部フラれるという有難くない偉業を残している。それも、日曜日じゃなくて土曜日。
もう2度と栃木なんて行かない!って思ったけど、その後も懲りず2回来ている。なぜか?
それは「ふらわー」があるから。
だって、こんないい感じの看板あるし、外観から「間違いない」オーラが漂う。ここは諦められないでしょう。
だけど、なんでやってないんだろう? 閉業してる感じじゃないし、現役感あるんだよね。ってことで、このたび有給取って平日に訪問。あ、一応、今回は事前に電話して営業確認して訪問したよ。無駄に4回フラれたくないので(^_^;)。
玄関マット&玄関マット。
店名入りとは別に、市販の玄関マット。きっと、これは特殊な形のオーダーメイドの玄関マットを汚さないようにするためなんだろうね。
これは……!
入る前から予感してたけど、それ以上。素晴らしい!
そうよ、これよ、私が求めていたものは(いつもは違うのか?)。
さすが「ふらわー」だけあって、店内には花咲き乱れてる。それも、なんか野性味もあって、センスあるのよね。
ステンドグラス調のペンダントライトも薔薇だし、花の形のライトもある。あと、床も。ロマンティックなレトロ模様だけど、花モチーフでは? 本当に、裏切らぬ「ふらわー」ぶり!
しかし、「ふらわー」の素晴らしさは店名に忠実なだけではなかった。
なあに、これ? 壁に六角形が2つ。
えっ!? これ、もしかして鏡?
赤く歪んだ世界は、毒々しく倒錯した世界。これぞ怪しい純喫茶巡りの原点。こんなの初めて見たよ。
もう~~好きになるしかない!
あ~諦めずに来て良かった。「ふらわー」の想像以上の純喫茶ぶり。ドキドキときめいて頭がフワフワ。
ところで、メニューは?
「出来るのは、コーヒーか紅茶くらい。食事ならカレー」とママさん。
コーヒー。大変な美味。
メニューがない、コーヒーしかできない。古い喫茶店だとあまりに多いので、「へーそうなんだ」くらいに軽く流してた。
でも、これには訳がある。
昨年大雨(台風19号だろうか?)で永野川の堤防が決壊し、こちらの店も30センチ程浸水し、後始末が大変だったとのこと。
冷蔵庫は壊れてしまい、クリームソーダなどできないものもある。しかも喫茶店の命のコーヒーミルまで壊れてしまい、今は挽いてもらったコーヒーで淹れているとのこと。
長年使っていた椅子もダメになってしまい、新しい椅子に変え、席数も減らしてしまった。そのせいなのね、不自然な余白があるのは。ただ、店内は綺麗だし、今でも充分すぎるほど素敵なので、言われなかったら気付かなかったかもしれない。ここまでの状態に戻すのにどれだけ大変だったろう…。自分だったら、お店をやめてしまうかもしれない。
そんな大変な状況についても、あっけらかんと明るく話すママさん。
「ボケ防止に店を開いてます」
驚いたことに、ママさんは90代!
浸水の爪痕だろうか。帰り際に、むきだしの床に気付いた。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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