コミュニティバスでドライブインに行くのなんて私ぐらいだろうな……。
山梨県北杜市高根町箕輪3219
長坂駅から北杜市民バスに乗り、最寄り(?)のバス停の「新田」で降り、大雨の中、すれ違う車に水をかけられびしょ濡れになりながら、国道141号線を歩いた。これがベストのアクセスとは思えない(笑)。
こんな無理矢理感のあるアクセスでは、「坂の上」感が全く感じられないからだ。
国道を清里方面に向かうドライバーにとってが、正しく「坂の上」なのだ。
(「坂の上というより、坂の下だよね」と思いながら、逆方面から向かった)
でも、お店の脇で、もう一つの坂の上を見付けた。ちんまりしてるけど、私にとってはこちらが「坂の上」的存在。
純喫茶風の緑と黄色のレトロな装テン、と武家屋敷みたいな古風な入口。
純喫茶風のペンダントライトがあったり、旧式の扇風機が備え付けてあったり、山梨らしく武田信玄の文言「風林火山」があったと思えば、色あせたビートルズの写真までも。
この一画が一番純喫茶度が高い。ドライブインだけど。
猛々しい鹿のはく製。
マトリョーシカとジュークボックス。
レトロなコカコーラの冷蔵庫の上には、鹿の角を台座とした銃や刀。
床は良い頃合いの赤いタイル。
変色したのか(?)、緑になってる箇所も。
年季が入り、とても渋い、カウンター周り。
棚には、色紙で作った花が飾ってあった。
素朴な懐かしいキッチュさがとても好き。いいなあ、こういうの。
「これは売ってるんですか?」と近くに座ってる謎のおじいさんに聞いてみたところ、「ただ飾ってあるだけだから」とのこと。
あら、ここにもコカコーラの冷蔵庫が!
山梨のドライブインのコカコーラの冷蔵庫率高し。「ドライブイン富士」(大月市)にもあった。
謎のおじいさんはこちらに座っていた。
奥にはお座敷。熊のはく製らしき凄そうなのも見える。「大小宴会」という看板が外にあったけど、ここでやるのかしら。
しかし、今は使っている雰囲気はない。
お客は謎のおじいさんと私だけ。あとは、お店の人(男性)。
がらんとした、だだ広い店内。
きっと過去にはお客で賑わったのだろう。日夜宴会が繰り広げられる、豪勢な時代。飾ってある骨董品がいちいち高価そうだもの。
考えられるとしたら、東京から観光客が清里に押し寄せる「清里ブーム」の時代。ここは清里への通り道だし、ドライブの休憩で立ち寄るお客が多かったに違いない。今は清里も廃墟になってるらしいが。
五目ラーメン。
スープは豚骨だけど、どちらかといえば醤油味の方が良かった、と思いながら、随分先の帰りのバスの時間を計算しながらだらだらと雨宿り。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
コメント