なんなの、あれ!?
暗闇の中でギラギラ輝くガラス張りの建物。宙にぽっかり浮び赤く光る「アメリカヤ」の文字。
伊那から戻る途中、JR中央本線に揺られながらうつらうつらしていたが、現実離れしてる風景が窓から見えて、眠気が一気に吹き飛んでしまった。
山梨県韮崎市中央町10-17
アメリカヤ
電車が韮崎駅のホームに入っていく……。
ここは降りるべきかどうしようか迷ったが、外は夕方から降り始めた激しい雨。
う~~ん、どうしよう(^_^;)?
ひと昔前なら、あんな感じのバブリーなギラギラ純喫茶が駅前にあってもおかしくないので迷わず降りるところだけど、ここは韮崎。え、一体どこそれ? わけわかんない駅で気まぐれに降りても、結局はどこか夜のお店(クラブ)だったりするんだよね(-_-;)。ゴチャゴチャ考えてるうちに、電車は出てしまった。
後日、出直した。
昼間だと、風景が現実(笑)。背後には山、そして白い観音像。
電気もついていなかった。
もちろん、あの現実離れしたアメリカヤの姿をもう一度拝みたいというのもあったけど、それだけでは韮崎まで来れない。わざわざ出直したからには純喫茶的目算があるわけで(^_^;)。
アメリカヤは1967年に造られたビルで、韮崎のシンボル的な存在。オーナーの死去により15年間廃墟だった時期もあったが、リノベーションにより2018年4月復活。1階にはカフェがあるのだという。
なにやら、惹かれるエピソードだよね。
1967年といったら、もろ私好みの高度経済成長期。カフェはカフェでも純喫茶寄りの老舗カフェの可能性もある。
駅出てそのままビューン行けると思ったけど、ここまで来るのに手間取ってしまった(^_^;)。
ホームから見えてたのは、上の2つの階だけ。5階建ての細長い白い建物だった。
やっぱり一番そそるのは、屋上の「アメリカヤ」の赤文字だよね。
宙に浮いてるような一文字ずつ文字が独立してるのが、いかにも高度成長期って感じ。これでライトアップしてたら、もっといいのに……。
純喫茶寄りの老舗カフェの雰囲気を期待してたけど、現実はリノベーションカフェの典型。カフェ好きだとテンション上がるのかもしれないが、偏った好みの純喫茶好きの私にとっては、休憩するのに過不足ないという感じ。
自家製梅ソーダとミートソース。お値段もまあそこそこするのね……。
喫茶部入口? なんなの、これ!?
どこかの古い公共施設の事務所みたいなドアを開けてみたら、中はDIYショップ。お店の人に聞いてみると、昔ここは喫茶店だったとのこと。そのせいか、純喫茶でよく見る「鹿の頭」も売ってたけど……。純喫茶開業者向けの商品?
1階は食堂、2階の喫茶店は「COFFEEサボール」。小林コーヒーの看板には「茶」の文字が見える。きっと、こちらも純喫茶お得意の当て字の店名だったんだろう。
以上の昔の喫茶店の写真は、こちらの写真集「アメリカヤ」より。
建物はコンクリート打ちっぱなし。いかにもリノベーションって感じね(^_^;)。せっかくなので、5階まで上ってみた。
「アメリカヤ」Tシャツを着たキューピーがお出迎え。
誰でも自由に出入りできるコミュニティースペースには椅子やテーブルがあり、ハンモックまである。そこでカップルが寝そべりイチャついていたが、ちょっと自由過ぎる(-_-;)。
アメリカヤ復活の裏には、シャッター通り化した商店街の活性化をするための起爆剤という意義もあるようだが、ビルには人も多いが、商店街そのものは閉まっている店も多く、効果が出るのはこれからなのかもしれない。
夕方になっても、アメリカヤは赤く光ることはなかった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
みかん
ある日、アメリカヤの文字に電気がついていて驚いて
電車を下りて行きました。
喫茶店だったらよかったけど・・・
確かにいかにもなリノベーションだったけれど
頑張ってる感が伝わってきました。
いい町ですよね。
2020/07/22 URL 編集
エムケイ
私は初めて見たときが夜で「アメリカヤ」の文字が闇夜に浮かび上がって、3階?4階?の窓越しの輝く照明が幻想的で夢見ているようでした。
そう、喫茶店だったら良かったんですけどね(^_^;)。
何年か前は2階に喫茶店があったみたいで、そのとき知ってたらなあと残念ですが、仕方ないですね。
2020/07/25 URL 編集