佐渡金山って、何をするところ?
実のところ自分でも何のために来たのか分からなくて、江戸時代と明治時代の両方が見られる「共通券」を買ってしまった!
新潟県佐渡市下相川1305
史跡 佐渡金山(株式会社ゴールデン佐渡)
江戸だけ、明治だけ。片方だけなら900円。
だけど、佐渡金山を知らない私には、どちらかを選ぶなんてできない。再訪問も気軽にできないから、とりあえず共通券にしたけど、1400円は高い気がする。
のぼるんじゃなくて、下るのね。
入口は2手に分かれている。右の宗太夫抗(そうだゆうこう)が江戸、左の道遊抗(どうゆうこう)が明治。
私的には、圧倒的に面白かったのは宗太夫抗(江戸)! 紹介するのもこちらだけ。
プラネタリウム的ないい雰囲気から始まり、
段々と本気の坑道になってくる。
中はひんやりしている。気温10度を保っているそうだ。
そろそろ見えてきたね。
むしろを背負って、
木を運ぶ
桶で何かを運んだり、
穴を掘ったり
穴を掘ったり? ドリル?
江戸時代に金山で働く作業員の様子を人形が再現している。これが、おそろしい位リアル。
表情とか、もっとデフォルメしたっていいのに、それじゃダメなのね? 生きてる人間がそこにいるようなリアルさが再現されていた。
しかも、動く人形までいる。何なのよ! 止まるか、動くか、どちらかにしてくれと言いたくなる。お化け屋敷みたい。
作り込み具合が半端なくて、思いっきり覗き込まないと見えない穴の奥や、下手したら素通りしかねない頭上まで、人形が何かの作業をしているのだから、気合の入りようが半端ないのが分かる。
世界遺産の登録を目指しているというけど、本当にそれだけかな?
絶対に趣味が入ってると思う。
ここを作った人は嬉々として、寝食忘れて打ち込んだろう。日々アドレナリン出まくってたはず。どれだけリアルさを再現できるかをストイックなまでに追及して、きっと株式会社ゴールデン佐渡の上の方からも、予算オーバーだ、そこは手を抜けと言われそれでも「あいつは変わった奴」だとわらられながら、執念で作り込んだんだろうな、と想像する。
↓↓↓その真骨頂がこれ↓↓↓
休息所
鉱山での過酷な労働には、休息が欠かせない。横になったり、食事をしたり。束の間の休息で、体を労わっている様子が伝わってきた。
しかし、1人だけ余裕しゃくしゃく。煙管を吸ってる方がいた。
「早く外に出て、酒が飲みてぇなぁ~」
しゃ、喋った~~!
首がくるっとこちらを向いて、
「馴染みの女にも会いてぇなぁ~」
馴染みの女(笑)。
これがタイトルの「馴染みの女」おじさん。どうやら佐渡金山の名物らしく、「馴染みの女」でネット検索すると、続々と出てくるおじさんだった。
しかし強烈なフレーズだ!
馴染みの女だよ、馴染みの女。
時代劇とか、映画とか、フィクションの世界では聞いたことあるけど、現実世界で生涯聞くことのないフレーズを、佐渡金山の人形から聞くとは!
馴染みか~
ところで馴染みの女って何だろう? 遊女とか酌婦とか? 妻ではない。
当然いかがわしい間柄だろう。
佐渡金山の作業員は他の炭鉱などに比べると待遇は良く、4時間ごとに休憩がとれ、賃金も高かったらしい。金澤楼の遊女だったら笑える……。
こんな俗世にまみれた人間臭さまで再現させるなんて、無難なやっつけ仕事ではあり得ない。真のリアリズムの追及をした結果だろう。
ってか、単純に面白い。
祈願の風景。
馴染みの女の後では、どんなに真面目な儀式すらもいかがわしく、秘宝館にしか見えなかった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
SHIHO
馴染みの女…の実態が気になるところですが、おそらく呑み屋のお姉ちゃん(酌婦)かなぁと勝手に想像してました(´-`)。oO
いつか佐渡に行って、馴染みの女☆おじさんに会ってみたいです( ^ω^ )
2019/07/20 URL 編集
エムケイ
そんなテレビ番組があったんですね!
みうらじゅん氏なら、大好物そうですね、馴染みの女(笑)。
いやげものにも通じる世界観(^_^;)。
馴染みの女は人によって解釈の余地を残してるところが素敵ですよね。
2019/07/20 URL 編集