ここが、今もまだ営業してるのかは謎。
というか、謎とか言ってる暇があるなら、都内なんだしさっさと見に行けば?という話なのだが、駅から離れた住宅街を極寒の中歩く気になれず、あわよくば、これを見て興味を持たれたどなたかが確認しに行ってくれないかなあ、と淡い期待を抱きながら、昨年春に訪れた喫茶店の記憶をダラダラと垂れ流していく所存でございます。
東京都新宿区中井1-5-10
閉店
この日は日曜日。あまり期待せず、「春」のワンデーパスを使って都営地下鉄沿線の喫茶店巡りを、のんびり午後から開始。
1軒目は同行者の提案。東中野から大江戸線の中井駅で下車し、「ガーデンコテージ ら・ら・ら」という喫茶店に向かった。
ら・ら・ら
なんともユルい、微妙な店名。ラララでもLALALAでもなく、ら・ら・ら。中黒使いが意味不明。正直、ほとんど期待してなかった。
住宅街に突如あらわる看板。
このビジュアルはある意味斬新? 当たりか外れか確率はフィフティフィフティ。
で、「ようこそ楽園へら・ら・ら」にトドメをさされる💘。
いや~ これはもう当たりでしょ! この振り切ったセンス。
これは本気の楽園だ。
壁には南国の写真のライトパネル、海辺のコテージにありそうな木製の椅子、テーブル。中央の水槽にはカラフルな魚が泳いでいる。
洗練されてないし、素朴でオシャレとは言い難いが、店主の情熱がストレートに伝わってくる、徹底した南国の作りこみ具合。とにかく凄い!
隅々まで写真を撮るという行為は無粋だという意識が根底にあるので、私の写真は肝心なところがよく抜け落ちている。こちらの店内写真もここぞ!というポイントが外れており、実物の方がはるかに上。
南国へのこだわりはメニューまでも。
南国直輸入フレッシュジュースが何種類かあり、この中からココナッツジュースを選ぶと……
「ココナッツジュースはココナッツミルクのような甘いものではないですが、よろしいですか?」とママさんからの確認。
えっ! そうなの? まさに私が想像してたのは、そのココナッツミルクのような甘いものだったので一瞬迷うものの、物は試し。そのまま注文。
ココナッツジュース(チョコレートのサービス付)
本当だ、甘くない。さっぱりと透き通っている。ココナッツの果肉だろうか、粒々が漂っていて、自然な味。まるで点滴のように、スー―っと体に吸収されていった。これが本物のココナッツなのだろうか。
ところで、このら・ら・らという喫茶店の存在をこれまで知らなかったけど、いつからあるの?
「10年になります」とママさん。
えー! 10年??? 意外と新しい。この貫禄ある老舗感は30年以上の雰囲気。
古ければ古いほど良いとは一概には言えないものの、個人的には純喫茶というものは「昭和レトロ」であるべきだし、もっと理想を言えば1960年代か70年代に誕生した40年以上の老舗であって欲しい。
でもね、この店の純喫茶マインドといったら。
「ここは純喫茶でいいよね?」と同行者とも意見が一致。
暖かくなったら庭のオープンスペースも良さげ。店内は店内で素敵だが、こちらのジャングル具合、南国ぶりはそそられる。でも夏だと蚊が出てきそう。秋がいいかも?
「今年中(2018年)にもう一回来たいね」
その時は本気でそう言いながら店を出たが、その言葉はあっという間に通り過ぎてしまった。再訪問することなく2019年。
帰り際にママさんが、「今年に閉店するかもしれない」とサラッと言ってたが、どうなったのだろうか……。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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