大阪府大阪市西成区太子1-2-28 (動物園前1番街入口)
閉店後2021年6月28日再オープン
動物園前駅前「動物園前1番街」という商店街の入口。新世界は観光客にも広く開かれているが、ほんのちょっと離れただけで空気感が明かに違う界隈。このときは単に地域に根ざした商店街なんだろうな、くらいしか思わなかった。
このコーズリーもドレミに比べたら入りにくい雰囲気を醸し出していた。でも、入って入れないこともない。
奥はカウンター、手前は4人掛けテーブル3つと小さな店内であった。カウンターはそこそこ埋まっていた。でもテーブルは全部空いていた。そこで窓際のテーブル席に座ることに。カウンターに座るようたしなめられなかったから、そのまま居座った。
いくら純喫茶好き、珈琲好きとはいえ、この日すでに4杯珈琲を飲んでてもう飲みたくなかった。だから新世界のドレミもスルーし、翌日にまわしたのだった。そこで、いかにも大阪の喫茶店ぽいミックスジュースにした。
注文してお手洗いから出て席に戻ったら、テーブルにはミックスジュースが置かれていた。
美味しいーー!!! すっごく美味しい。疲れがスーーっと引く甘酸っぱさ。
伝票の裏のイラスト。なんかカッコイイ。店名の語源もここで明らかに。causerie(フランス語でおしゃべり)から、「コーズリー」→「香豆里」。結局は当て字ってことですね(^^;
あっという間にミックスジュースを飲み干し、窓から外を眺める。動物園前駅前は雑誌売り場?になっており、通行人はALL地元民。気のせいかもしれないが、おじさんは99%野球帽(阪神?)をかぶっていた。
そのうち次から次へお客さんが入ってきて、テーブルも全部埋まってしまった。珈琲の良い香りがカウンターから漂ってくる。珈琲も美味しいに違いない。
たまたま目にとまって入った店に過ぎないのだが、なにやら風格があった。あとでネットで調べると、1947年開店。歴史がある老舗。
お会計のとき、「おおきに」と言われた。意外にも大阪で「おおきに」と言われたのは初めてだったりすることに気づいた。
ただし、といってはなんだが、観光客が気軽に足を踏み入れられるのは一番街入口の「香豆里」までなのではないか? ここから先は自己責任で。人それぞれ許容範囲が違うと思いますし、観光地化されてない面白さがあるのも事実です。ちなみに私は1番街・2番街は楽しめた。ただ2番街あたりで写真を撮ってると、ジロジロ見られ、イチイチおじさんに話しかけられました。特にキケンはありませでしたが、新世界とは明かに雰囲気が違うような気が…。
激安スーパーマーケット「スーパー玉出」。こんなにギラギラさせておく必要はどこに?パチンコ屋かと見紛うネオン。
2番街「New Prince」。怪しい雰囲気ぷんぷんの純喫茶。覗いてみたが、中も怪しい。ここは入っておけば良かったと少し後悔した。
新開筋商店街は私にはディープ過ぎた。ほとんどシャッターが降りた店ばかりで、薄暗く活気はなく、正直、歩いていても愉快にはなれなかった。どちらかというと不安感が増す……。歩いているうちに、3月11日以降テレビでイヤになるほど流れた緊急地震速報の警告音が私の頭をこだましました。住所を確認したら「西成区山王」。はっ!西成区?
これもあとで知ったのだが、新世界は浪速区、動物園前からは西成区。区が異なると雰囲気がガラッと変わってしまうのだ。とはいっても西成区も、新開筋商店街まではディープとはいえギリギリセーフだが、目と鼻の先にあいりん地区(ドヤ街)や飛田新地。さすがにそっちは物見遊山で行く場所ではないと思う。
新世界を歩いてるとき「なんか浅草に似てるな」と思ったのも納得。浅草・吉原・山谷の関係性がそっくり大阪では新世界・飛田新地・釜ヶ崎に当てはまるのだな、と。東京も大阪もたいして変わらないですね。
今回は危険はなかったとはいえ冒険心もほどほどにしないとと少し反省。でも飛田新地の鯛よし百番は大正中期に遊廓として建てられた建物を現在は料亭として使用しており、国の登録有形文化財だったりする。一度実物を見てみたい気も。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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