ひょっとすると京都は底なし沼ではなかろうか?
この日、私は奈良に向かっていた。旅行会社のプランでは新幹線で京都まで、そこから乗り換えJRで奈良までというものだった。それまで飲まず食わずは辛い。どうせならと京都でJR嵯峨野線に乗り換え丹波口へ。前から行きたかった喫茶店「ブルボン」でモーニングをすることに決定。
ちょっとした気軽な寄り道のはずが、こちらもまた珠玉。京都の喫茶店の層の厚さを再確認した朝だった。
京都府京都市下京区朱雀北ノ口町42
2階までの螺旋階段を上るときのワクワク感といったら!
Rだらけの天井や手すりのカーブして凝った造りにウットリ。この洞窟アプローチは、十三にあった喫茶なにわに似ている。
説明はもはや不要!
写真がすべてを物語っている。
お客さんが適度にばらけて座ってたので、これでも目一杯控え目に撮ったつもり。実物はそれ以上。素晴らしい。
カーブしてカーブしてカーブ。アプローチから始まり店内の奥に行くまでくねくねと曲がりながら、いちいち驚き歓喜。1つの店内でエリアが分かれて雰囲気が異なる。場所によって景色が違うのは、純喫茶マニアにとってまさに理想。
こういう多様性に富んだ店での特等席は奥ではなく、エリアとエリアの境目。あえて一番奥を狙わず、小高くなった窓際の入口付近に座った。窓際とカウンター方面の眺めを両方楽しもうという欲張り作戦だ。
オーソドックスな組み合わせのモーニング。
ゆで卵は殻が剥いてあった。剥かなくてよいのは楽だが、中の黄身がゆで加減があまり好みでなく固ゆで。一方トーストは好みの食感だったので、まあまあ満足。
定食みたいなご飯のついた食事系モーニング700円もあった。丹波口には築地市場みたいに大きな中央卸売市場があり、それを知らずターレットが走り回る中をくぐり抜けてここまで行きついた。もしかしたら市場関係者の食事用なのかしら? いかにもそれっぽい長靴を履いたお客さんもいた。
BGMはイージーリスニング。爽やかな朝を迎えるには良い。
レジに2種類のマッチがあったので、これはもしやの新旧マッチゲットか!? 期待するも、チャキチャキ系のママさんによると、「うちのじゃないんだけど」と「喫茶・スナックリリー」、「ニュー大宮」(あなたの娯楽場)というマッチをいただく。
元来た下界へ。
道路を渡って向かい側から外観の全体像を撮りたかったが、その時間が取れず。
本数の少ない奈良行きのみやこ路快速の発車時刻に縛られており、乗り遅れるわけにはいかなかった。
店を象徴するに相応しくない極めて平凡な看板の写真が、唯一の外観写真となった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
イリス
2019/03/16 URL 編集
エムケイ
ご報告ありがとうございます。
京都の喫茶店はあまり行けてませんが、それなりに京都に関しては選り好みしてます。こちらはその中でもかなり素敵なお店だと思います。
2019/03/19 URL 編集