角にたつ歪な形をした建物。
eの上に点が付くCafe monの表記は少し気取っているが、2階の看板ではしっかりと純喫茶を主張していて素敵。「純喫茶 門」を訪問。
山口県防府市戎町1-5-14
窓の形と、看板の形と、ドアの形が全部同じ。さりげない統一感は、気付いた者だけに悦を与える。
門の字が門の形になってるところも嬉しい。
窓辺の雰囲気がとても素敵。クラシカルな模様の臙脂のカーテンが純喫茶的。木製の椅子は同じものをどこかで何度か見たことあるけど、シックで良い。
ところどころに楽器みたいなS字の飾りが入ってるのも目を楽しませてくれる。
高齢のお客さん向けの常備薬だろうか、さりげなく薬箱があった。
少々残念なのは、割と目立つ場所に喫茶とは関係ない物が雑然と置かれていること。
メニュー表は色違い。
裏面にはお客様へのメッセージ。
喜々としてメニューを眺めていると、マダムから一言。
「できるのはコーヒーと紅茶くらいです」
まあ、問題ないわよね? てことで紅茶を注文。
ところがこれが大変、待てど暮らせど出てこない。20分以上は待った。上の方にテレビがあって、そこからドラマがやってるのが見えるけど、気が気じゃなくて全然楽しめなかった。
そろそろ?って雰囲気が漂い始めた。カウンターにどっこいしょみたいに紅茶を乗せる気配を察し、先回りして取りに行った(笑)。今じゃ1分1秒だって惜しい。電車の時間が迫っているのだ。
なかなか冷めず焦る。アイスにしておけばよかったかな? すぐ飲めるし。いや、待てよ。アイスならもっと作るのに時間がかかったかもしれない。
なんというタイミング! それまでついてたテレビが消え、クラシック音楽が流れ始めた。とても良い雰囲気。
もっと早くから流して欲しかった。
あちちち! 舌やけどしかけ焦りながら、紅茶を急いで飲む…早く行かないと!
焦りながらもマッチの確認は忘れず。たくさんあるけど、どうせなら綺麗なのを渡したいとのことで、一生懸命綺麗なのを探してくれるんだけど、時間が!
もう大変(笑)!
「これなんか綺麗ですよ!」と図々しく横からしゃしゃり出てみたり。私も必死。
今回の旅行は事前に計画をガッチリ立てており、電車の時間、行く店のほとんどは決められたルートに沿っている。でもね、どんなに綿密に立てた計画も、必ず何かが起きる。
そして予定調和を乱すこのハプニングこそが、記憶に深く刻まれるのである。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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