駅に戻る途中、幸運が突然訪れる。
伊那松島で真っ先にフラれたお目当ての喫茶店「道」がやってる! 夜型だったのかな~
嬉しいね! いそいそと入店。
(隣の印刷屋「青い鳥社」との並びが絵になっている)
長野県上伊那郡箕輪町中箕輪松島8498
閉店
こんな事があるから喫茶店巡りは面白い。
地の底に突き落とされたかと思えば、そのお陰で新しい店「そんごくう」と出会える。 そのお店で1本電車を遅らせたら、今度はお目当ての喫茶店「道」が開いている。 色々繋がってるんだなあ。
ところで長野県って、チモトが多くない?
入って良かった! 店内も、美しい。良き純喫茶の趣。
ここでしか見られない何かがあるとか、強烈な個性があるとか、そういうインパクトのある店ではなかった。どこにでもあるオーソドックスな茶系。だが、とてもいい!
茶系の家具は純喫茶マニアには軽視されがちだが、ごまかしがきかない分、手入れで格段の差が出る。どれだけ長い年月大切に磨き続けられたのだろうか。椅子やテーブルは、薄暗い中でも、艶々と輝きを放っていた。
写真だと地味でも、いざその場に身を置くと、うっとりする。
BGMは良い音のクラシック音楽。
広い店ではないが、カウンターは一段高くなって、テーブルとの間には大きな観葉植物が目隠し代わりに立っていたので、人目を避けて隅っこの席に座った。
実は入ったときカウンターにずらっと座るお客さんが一斉に私の方を振り返り、「いいの? そっちで? 私たちはすぐ帰るけど、こっちに座る?」と声をかけられたりという一幕もあった。
「大丈夫です……」と小声で返事した。
私の座った席にはアザミの花が飾ってあった。
アザミを選ぶセンスにときめくんだけど! この野性味あふれる感じ。迂闊に触れることを許さぬトゲトゲ具合とか、いいね~
漫画もいっぱい積んであった。なぜか伊那松島で佐渡の本。
シュガーポットは目のさめるような鮮やかなブルー。
やっぱりコーヒーがいいのかな? ブレンドだけでなくストレート珈琲もある、本格的なコーヒー店だった。
ただ、時間がない。「そんごくう」を早めに出たので、何とか入れたものの、電車の時間まで30分。松本・諏訪地方に大雨警報が出てるので、これ以上電車を遅らせることはできない。とまったら大変だもの。
熱いものは飲むのに時間がかかるよね。…ってことで私が選んだのはクリームソーダ。
緑が深くて美しい。
(その分味も濃いんだけど。原液に近い……)
アイスクリームと生クリームの2層のクリームが浮かび、その上にはなんと!
おっとっと。
いや~素敵だわ。おっとっとを乗せるセンスに思わずニヤリ。塩分補給なのかしら。
そして、コースターはジョニーウォーカー。
マヅラを思い出しちゃったよ……。
壁には大きな絵が飾ってある。なんとなく惹かれてしまった。これは店名の道をイメージしてるのだろうか。上品な物腰のママさんに尋ねてみると、
「いえ、そういうわけでは……。駒ヶ根を描いたものなんですよ」
駒ヶ根。飯田線で駒ヶ根という駅があることを思い出した。この絵を描いたのはママさんだった。
さすが! 素敵な絵を描く人だからこそ、センスの良いお店を造れるのだなあ。少し感動してしまった。
駅に向かう途中の道で、「珈琲道」のマッチ箱を撮影。
一筆書きっぽい(実際は違うけど)、クラシカルな馬車のイラストが素敵。
裏面を見ると、こちらもロマンティック。
このコーヒーカップの女性とは、後にとある喫茶店でバッタリ再会することになるのだが、その話はいずれ。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
SHIHO
旅情というか巡り合わせというか…
Live感があります(^^)
茶色がメインの内装は、写真ではその素晴らしさが伝わりにくいですよね(*´ω`*)
つやつや・ピカピカだと、その場にいてこその興奮!があります☆
濃いぃ緑のクリームソーダと「おっとっと」が愛らしいです(*´∀`*)
2019/09/26 URL 編集
エムケイ
早すぎても遅すぎても両方入れなかったことを思うと、タイミングはあると思います。
Live感というところですかね。
茶色がメインの内装は、写真映えしにくいんですよね。
素敵なお店でも、実物を見ないとなかなか。
和歌山の「浜」もそのタイプだと思います。
あそこも素晴らしい茶色でした。
マスターは空いてる時間掃除してるみたいですし、日頃の手入れが大きくものを言いますね。
濃いぃ緑のクリームソーダと「おっとっと」は、私のこれまでのクリームソーダ歴でも上位のビジュアルです。
久しぶりに「おっとっと」を食べたくなりましたよ。
(といいつつ、あれから一度も食べてません)
2019/09/27 URL 編集