【豊栄】白鳥

新潟から豊栄行きのＪＲ白新線に乗り20分。

豊栄は「ほうえい」だと思っていたが、現地に着き初めて「とよさか」だと知った。

終点になるくらいの駅だからよほど何かあるのかと思いきや、駅前はがらーんとしてて半端に新しい雰囲気。それでもさすがに歩き始めたら面白いものがあるのかと期待するも、がらーんとしたアーケードが道なりに続くだけ。

わき道にそれてみると、やたらスナックが並んでスナック街になっていたが、それも半端に新しい店構えで全然そそられない。

なんともうそ寒い風景の中に目的の純喫茶はあった。

正直こちらの外観も遠目から見ると微妙で、これは「やっちまった」パターン？　なんだか喫茶というよりスナックみたいだしと、近寄ってみたら、んっ!?

ショーケースには白鳥の置物！

白鳥とかスワンというネーミングは、これだけで昭和要素充分。地域問わず全国的に純喫茶には多い。

ドアにはいかにも純喫茶な丸い赤のドアノブ。なかなかやるじゃない！

でも開け放ったドアに近寄ると、中から聞こえてくるのは競馬中継。

もしや競馬ファンが集うお店？　う～～ん(-_-;)。浅草とか錦糸町とかウインズ近くの店みたいな雰囲気なのかな…。少しばかり不安になる。

しかし入店すると同時にピタッと競馬中継は止み、ＢＧＭはカーペンターズになった。

良かった～～（笑）。

先客はゼロだったので、競馬中継はママさんの好みなのかも。寛いでいるところを邪魔してごめんさない。本当にありがたい！

ちょっとスナッキーな感じかしら……

おおっ！

おおおっ！

多少のスナック的要素は否めないものの、店内にはそれ以上に純喫茶的見どころ多し。いいよ、いい。なかなか良い。

コーナーがアールになっているし、天井が大胆に半円にくり抜かれていて、その部分には模様が入っている。

壁にはこれまた大胆な半円のブルートーン。装飾的に連続に並んでいる。

テーマカラーは青だろうか。床は目の覚めるような青い絨毯。汚らしいシミもなく綺麗な状態。

そしてこの店をこの店たらしめる独特のアイコンといえばこちら。

ブローチみたいな青いライト。

やはり青がテーマとなっている。

中央には剣をイメージしたようなエンブレムが付いてて、周りをクラシカルな装飾が施している。

残念なのは、少し明るすぎてせっかくの素敵な青いライトがあまり目立ってないこと。思い切ってもっと店内を暗くしたら、幻想的で怪しい感じになるのに…。

まあ、そしたらそしたで、純喫茶慣れしてない普通の人は怖気づいて入りにくくなるのか…。純喫茶度と入りやすさは両立しにくい。

ただやっぱり素敵な純喫茶には違いなく、

クリームソーダのビジュアルはフォトジェニック！　グラスがいいわあ。心の中でキャーキャー騒いでしまった。

帰り際にも。

お会計のレジカウンターが、大和のフロリダと似ており、映画の発券窓口みたくなってて地味にときめいた。