渋くて好みだった。
1年前に訪問した大阪港「喫茶 玉一」がふと思い出されたので、去りゆく時と共に消えゆく記憶をここに留めておきたい。
大阪府大阪市港区築港2-8-29
大阪港駅から、ダンプなどゴツイ大型車がビュンビュン走る大通りを延々と歩くと、絶対こんな所に喫茶店なんてないだろう的ロケーションに忽然と現れる。
ショーケースには年季の入った食品サンプル。クリームソーダの変色ぶりにキュンと心わしづかみ。
ここの自動ドアは、動きがスローモーション。
もの凄~~くゆっくりと開き、もの凄~~くゆっくりと閉じる。
壁には東洋とも西洋ともいえない不思議な装飾。
入口から奥までこのパターンが壁を埋める。
ペンダントライトは真鍮製? 一見したところ普通だが、ひんやり、ひっそり、薄暗いこの店ではグッと映える。
店内は想像以上に広い、というか奥に深い。奥行きがある店。
お手洗いを借りて、またもやビックリ!
奥には隠れた別スペースが!
個人的には手前の方が圧倒的に好みだったから、座れないのは別に構わない。でも実際に座るかどうかは関係なく、別空間の存在を感じることが重要なのである。こんな一面もあったんだ?みたいな。味わいがグッと深まる。
中から外は丸見え。歩いてる人も見える。外からは見えないのに……。
てことは、どんな店だろう?って中を覗きこんでたらバレバレなわけで。あっ! もしかしたら私も見られてたりして? ちょっと前のことだけど、思いだすと心臓がドキドキ。ありがちな純喫茶あるある。
今度から気をつけよう、と反省しつつ、何度も同じ轍を踏む。
つい最近も18きっぷ使って何時間もかけて行った喫茶店の外観の写真を撮っていたら、お店の人がすっ飛んで出てきて、「何ですか? 何なんですか?」と詰問され、咄嗟のことに「何でもないです」としか言えず、わざわざこの店のために行ったのに入れず、どうでもいい近くの別の店に入ったなんてことあったっけ(^^;)
塗りつぶされたメニューには、甘味じゃなくて甘党。
大阪に来ると頼んでしまうミックスジュース。分厚いグラスの表面のボコボコがレトロで素敵。味はひたすらに甘~~~い。
ところで気になるのが店名。
関西では玉一は人気なのだろうか? 尼崎にも「大衆喫茶玉一」という閉店した喫茶跡があったし、大阪の福島にもある。たしか西成区にもそんな名前の激安スーパーあったような? あ、あれは玉出か。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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