都営地下鉄「春」のワンデーパス(1日500円)を使い、都営浅草線の終点・押上へ。
目的地の一つは、墨田区業平2丁目の「喫茶 レスト」。前に訪れたのは2012年6月。あれから随分経っているし、それなりにお年を召したママさんの姿を思い浮かべると、今もやってるかは不安だったが、案の定別の店(アメリカン・ダイナー)になっていた。
この店に関しては外観の写真は何枚か残っているものの、店内写真ゼロ、手書きのメモも一切なし。ただ、それでも記憶は残っているので、忘れないうちにその時の事を記しておきたい。すっかり忘れてしまわないうちに……。
前回こちらを訪れたのは、正確には6月30日。これだけは何も見ずとも、自信を持って答えられる。
喫茶友達と、北千住の「ティーサロンみゆき」に行く約束をしており、それが6月30日(土)だったのである。
ところが肝心のみゆきは、その前に閉店。だが、純喫茶巡りはそのまま実行。亀戸の「キャット」でのモーニングに始まり、押上でもう1人とも合流し、3人で「喫茶レスト」に向かった。
伸びきった植物の陰になったショウケースはガラガラ。
置き看板には「喫茶&パブ」となっている。
こっちはコーヒー&スナックだ!
パブ? スナック? 大丈夫?
まあ3人だし、昼間だし、とりあえず中覗いてダメだったら引き返そうか、などと言いつつ中を覗く。
赤のベルベットのソファーの並ぶ、ちゃんとした純喫茶だった。
ちょっと雑然とはしてるものの、好ましい雑然さ(この辺は完全に個人的な好みに左右される)。優しそうなママさんが出てきて、「ここ結構いいんじゃないの?」と3人とも意見が一致し、そのまま入店。
L字型になっており、一番奥の鏡張になったスナッキーな一画には、男性3人の先客が座っていた。
我々の姿を認めると、「どうぞどうぞ」とその席を譲ってくれ、すぐに店を出てしまった。一番落ち着けそうだったのでそこに座ることに。
食事をした後のテーブルをママさんが片付けながら、「良かったらそっちの席は荷物置き場にして、広く使ってくださいね」と言ってくださった。
本当にこういう配慮は嬉しい。
私がカフェを好まず純喫茶を好むのには、こういう理由もある。混んでるとき以外は、わりとゆったり広々使わせてくれる店が純喫茶には多い気がする。
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丸一日純喫茶巡りをする場合、どこでランチするかは迷う。
純喫茶に味を求めていないので、事前に美味しい店か情報収集を一切しないため、このへんはぶっつけ本番になる。
「どうしようか?」
またもや3人で顔を見合わせ、相談。タイミング良く全員お腹が空いていたので、「こうなったら賭けてみる?」
メニューには食事系が充実しており、2人はハンバーグだった(かな?)で、私はサンドイッチ。
オシャレなカフェなら、ミネストローネだとかがスープとして付いてくるのだろうが、ここは純喫茶。味噌汁が付いてきた。
ふふっ(笑)。
ときおりカフェと純喫茶の違いに迷うことがあるが、判断材料として絶対的なのは、「パン系に味噌汁が付けば純喫茶」だということ。
話は戻すが、ここの味噌汁。めっちゃ美味しかった! 出汁が良く出ていて、具だくさん。サンドイッチの味は思いだせないが、ここで飲んだ味噌汁が美味しかった記憶は鮮明である。
お店の方(ママさん)はいい感じに我々を放置してくれ、とても居心地が良く、食べ終わった後もかなりの時間長居させていただいた。
(訪問:2012年6月30日)
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喫茶レストの正確な閉店時期は不明だが、Googleマップのストリートビューだと2015年3月は営業中(入店直前の女性まで写っている)。ここ1年以内に閉店したのだと思われる。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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